自転車操業一筋42年

世の中の「意識高い系」トライアスリートについていけない泳ぎがヘタで意志が弱いサラリーマン、永遠の42歳後厄、が初フルマラソン完走後3年でアイアンマン70.3のフィニッシャーに。フルマラソンサブ4達成後の次の目標はOD3時間切りです。

石垣島トライアスロン2017に行ってきたの巻

石垣島に向かう3時間の空の旅で読書でもしよう、と思って本屋をうろうろと見て歩き、「そうだ、これが今の俺に一番足りていないものだ!この本読んで意志強くやり抜く力をつけよう!」と思って「やり抜く力 GRIT 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」という本を買って読み始めたのはいいけれど、結局最後まで読書をやり抜く力がなくて途中でほったらかしにしてある今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

今年の初戦、石垣島トライアスロンに行ってきた。金曜日午前中だけ仕事して、一度帰宅しバイクや荷物を車に積み込んで羽田へ。バイクをあっさり飲み込んでくれるステーションワゴンを買ってよかったと思う瞬間。

しかしまさかの展開。羽田でJAL手荷物カウンターにて「お客様、この飛行機にはすでに22台自転車がチェックインされていて、もしかすると貨物室のスペースの都合上お客様の自転車はこの機材に乗せられないかもしれません、至急確認します」と言われる。いつもより早くカウンターに行ったにも関わらず大ショック。「何かの大会ですか?」と聞かれて「そうなんです、積めないと出場できなくて困ります」と言ってみたのだが、そもそも日本トランスオーシャン航空協賛の大会ではないか、こら。不安な気持ちのまま15分ほど待たされてようやくバイクを載せられる確認が取れ、思わず小さくガッツポーズ。こんなところから今年は試練が始まるなんて思ってもいなかった。

すぐさま明朝一番のANA便で石垣に来る予定の友人に「相当朝早くいかないと自転車積めない可能性あるよ」と脅すアドバイス

おととしまでは西濃運輸の自転車イベント便で往復で2万円以上かけて石垣島にバイクを送っていた。レース後、帰りの飛行機に乗り遅れないよう消耗した体で慌ててバイクを分解して箱詰めして送る手はずを整える、という苦行が待ち受けていた。
だがシーコンエアロコンフォート買ってからは苦行とはおさらば。圧倒的に楽。タイヤ外してバイクのフレームをクイックリリースでシーコンのシャーシに固定すれば終わり。そしてごろごろとキャリーバックのように引っ張って、空港でチェックイン。
そう思っていたが、まさかの飛行機積み込みができないリスクがあろうとは。送料ケチって大会に参加できない、というのはばかばかしい。来月の南紀白浜も相当早くチェックインするほうがいいのかも。離島でないので送っても往復で1万円ぐらいなので悩ましいところだ。

石垣に着きレンタカーをピックアップ。日産Noteは後ろのシート倒せばシーコンに収納したバイク2台を乗せることが可能、優秀。石垣港の前にある東横イン石垣島へ。2泊で9000円弱、スカイレンタカーも2日で8000円弱、ってどれだけ安いのか。やまもとの予約が取れず代わりに焼肉きたうち牧場美崎店でがっつり肉を食べたが、直近石垣牛のレベルが物凄く上がっていて驚く。そして日本最南端のモルトバー、Summer Glassでレアなウイスキー3杯飲んで就寝。

土曜日は朝起きてバイクを組み上げ、一緒に来た会社の同僚が初参加なので9時からバイクコースを車で下見。やはり20㎞地点から大本小学校までの登りが泣けることを再確認。ここです。

そしてバイクの試走も兼ねてスイム会場まで。試泳する気満々で水着に着替えて向かったのだが、泳ごうとしたら大会関係者に止められてしまう。昨年は大会設営している横で楽しくちゃぷちゃぷ泳げたのだが。

 

その後昨年一緒に来たもう一人の友人と合流して、大好きななかよし食堂が残念ながらお休みだったのであさひ食堂でこれでもか、という量のチャンプル定食を食べ、大きくなった腹を抱えながら13時からの大会受付を済ませ、スイム会場で正式に試泳。だがここでもウエットスーツ着ていない、という理由で止められる。いや、特にウエットスーツ着用義務とは競技案内に書いていなかったんだけど。でも結局泳がせてもらった。水温は23度ぐらい、寒いと言っている人もいたけれど私は海パンいっちょで全く問題なく、むしろ気持ちよい。人工ビーチは出来てからまだ日が浅いものの去年よりもサンゴが成長していて魚が増えていた。少し風が強く、浅くて足がつく防波堤の中とはいえ流れがあるので翌日のコンディションが気になる。

夕方の競技説明会の後ノンアルコールでの夕食を終え、がっつり炭水化物を取って早めに就寝。朝4時50分起き。というのもトランジションエリアでの準備を7時前に終わらせておかなければならないスケジュールだからだ。T1すなわちスイムから上がってバイクに乗り換えるところとT2、バイクから戻ってきてランを始めるところが異なるという、オリンピックディスタンスでは珍しい大会設営。
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朝起きるといい感じで曇っていて、風もそれほど強くないという言い訳できないコンディション。ウエットスーツ着ても暑くない。

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スイムは防波堤に囲まれた人工ビーチの中で750mを2周回。安全対策のためコースすべてにコースロープが張られていて最悪何かあってもコースロープにつかまればいいという初心者でも安心できるセットアップ。私は第5ウェーブ。第1ウェーブから8分遅れでのスタート、ちょうど我々が海に出たときに一番速い選手たちが1周回終えて後ろからやってくる。

約900人が海に出るのでやはり相当混みあっていて、最初の数百mは全然思い通りに泳げない。左右から挟まれたり、人が目の前でバタ足やっているのを泳ぐのは嫌なものだ。だが人がいないほうに行ってしまうと、自分で進行方向を確認しなければいけないのでタイムロスになる。難しいところ。

今回のスイムで私が気を付けていたのがまずウエットスーツを着たことで腕の可動域が制限されないようにすること、両手を肩幅より外側に広げて入水し、キャッチからまっすぐ下に掻く無駄のない動き。そしてできれば腕の小さな筋肉の力でなくローリングの力を中心にして前に進むこと。だが海でローリング大きくすると潮や波の影響を受けやすくなる。キックを入れたほうがローリングを意識しやすいのだが、足はバイクとランに残しておきたいという頭が働いてしまう。
今回の目標タイムは30分台前半。泳ぎが苦手なので。
1周回目の陸に戻るところで方向を誤ってタイムロスをしてしまったが、最初の混乱もなくなり2周回目は気持ちよく泳ぐことができた。結局35分かかってしまったものの、混雑がなく方向間違えなければ30分台前半で終わっていたからまあまあということで。

そしてトランジションを経てバイクへ。バイクの目標は1時間半以内。これでランを50分台半ばで走り切ればサブ3トライアスリートの出来上がり。バイクは重いギアを使って膝の上の筋肉でペダルを踏みしめるのではなく、軽めのギアでおしりと背中でペダルを回していく感覚で走るというのが問題意識。そうでないと足がつってしまいランに悪い影響が出る。心肺機能は使っても回復するが、筋肉は使いすぎると回復しないので。

走り始めるとなんだか今一つ体にキレがない。大した登りでない真栄里の交差点あたりで向かい風が吹くと時速30㎞を維持するのが大変。軽めのギアでくるくる回すより、重めのギアをがっつり踏んでいくほうが私的にはタイムが出そうなのだが、ランを考えると今回はその作戦をとるわけにはいかない。風も大して強くないのになかなか時速35㎞が出ない。
そして件の20km地点から結構な登りになり、一番軽いギアまで使って回しながら登っていくものの、相当ゆっくりになってしまう。腰も痛くなってきてロキソニンを飲む。曇っているので消耗の度合いは低いが、なかなか前に進まない。35㎞にも最後の難関があり、そこは何とか乗り切ったがそこから42㎞地点までもう登りはないのに時速30㎞が出ない。バイクが1時間半で終わらないとサブ3にならないが、市街地に入って1時間半経過。やや凹む。そしてもうランパートに入っている人たちがたくさん見え、トランジションエリアに入るときには女性トップの人がゴールしたのが聞こえてきてさらに凹むが、モチベーションを意識して下げない。

ソックス持ってくるのを忘れてしまい、裸足でシューズを履いて走り出す。バイクで踏みすぎると、走り始めに何だかタコ踊りみたいに(実際踊ったことはないが )脚に力が伝わらない謎の感覚になるのだが、今回は大丈夫。去年は漁港の周りの殺風景なところをぐるぐる走らされたが、今回は街中を2周回走るので沿道の応援もうれしい。だが周回折り返しで小学校のグラウンドの中を走ると部活でしごかれているみたいな気分になる。ここでトイレに行ったので2、3分ロスしてしまった。

今回はバイクで脚を使い切らなかったので本当だったらランで全力で挽回しなければいけなかったのだが、最初の1㎞で心拍数が180bpmまで上昇。これでは10㎞持たないかも、と思って何とか脈拍を下げようとするが170までしか下がらない。仕方がないのでそのまま走り切ったが、結局ランは手元の時計で57分弱、公式記録で何とか1時間切り。トイレ分だな。

そして出来上がりは3時間切りには程遠い3時間10分台前半。ゴールしても余力があったことが悔やまれる。自分の限界のはるか手前にもかかわらず、あたかも限界にぶつかったようなふりして力を抜く、という自分の弱さがまた出てしまい、悔いが残った。

一緒に来た会社の同僚は2時間40分切り。バイクは1時間20分台前半、ランは50分切り。翌日彼は筋肉痛が来たが、私は大した痛みは感じなかった。もっと頑張れよ俺。次も同じ同僚と南紀白浜の大会に出る。この悔しさから学ばなければ、私はこのままただのレース完走して満足するだけの人に成り下がってしまうではないか。

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