自転車操業一筋42年

世の中の「意識高い系」トライアスリートについていけない泳ぎがヘタで意志が弱いサラリーマン、永遠の42歳後厄、が初フルマラソン完走後3年でアイアンマン70.3のフィニッシャーに。フルマラソンサブ4達成後の次の目標はOD3時間切りです。

皇居ランに飽きたら:上級者篇 20㎞コース 県境越えて川崎の掛け流し温泉へ

先日Facebookのタイムラインに「本当にあるのか⁉"皇居ランでの出会いの実態"に迫る!」という東京カレンダーの記事が出てきて、読んでみるとバリキャリ女子が仕事のストレス解消皇居ラン中に「もう1周いかない?」と男子二人に声を掛けられ、2周は無理です、と答えると「この後飲みに行きませんか?」と誘われる、という妄想っぽい記事、ないわーないない、そもそもランニング後シャワー浴びずに飲みに行くわけないし、女子がシャンプーして髪の毛乾かして化粧直すの待ってたら日が暮れるわ、と毒づいていると、ふと自分が記事が想定している読者層から完全にかけ離れた妻子持ちのアラフィフオサーンであることを改めて思い起こして恥ずかしくなった今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

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そんな軟派なランナーとは縁のない皇居ランに飽きたハードコアなあなたに、皇居4周と同じ距離、川崎駅の先まで20㎞を走り、掛け流しの温泉に入るというオススメコースを今回はご紹介。 


東京駅近辺から日比谷通りを南下。日比谷ミッドタウンが完成に近づいているのを見る。三信ビルの床が木造でオイルワックスの匂いがしていたのが懐かしい。芝公園の闇の中にオレンジ色に輝き屹立する東京タワーを改めて見上げてみるのも楽しい。その先の首都高の高架の左側、浜松町にかけてのエリアが明治時代には東京最大のスラム街の一つだったことなど想像もつかないだろう。

まっすぐ行くと田町。第一京浜にぶつかる。そのまま箱根駅伝のルートを走る。できれば三菱自動車本社の方に渡ったほうが走りやすい。札の辻の交差点は結構危険なので歩道橋を使うことを強く推奨。品川駅近辺は人が多いので車道を走るが客待ちのタクシーを越えていかなければならないのでここも事故注意。

第一京浜をまっすぐ行ってもいいが、札の辻越えたところで左に曲がり、高さ1.5m制限のあるJRガード下を通って品川駅港南口に抜けるのもなかなかオツなもの。「こんなところあるって知ってた?」とバリキャリ女子に自慢したら「いや、出張行くときタクシーの運転手にこっちの抜け道使うよういつも指示するから知ってた」などと返す刀でぶった切られそう。

そして無事品川駅を越えると八ツ山交差点で斜め左側に見える京急の踏切の方向、北品川へ。そうすると旧東海道。ここは商店街になっていて車も少なく走りやすい。品川宿なので風情のある建物がたくさんある。北品川辺りの飲食店の多さはどういうことだろう。夜物凄い人出があるわけではないのに、飲み屋の数の多さはびっくりする。ずっと走ると泪橋を越えて鈴ヶ森刑場跡がある。夜来るとなかなかの迫力、ここだけで10-20万人が処刑(それも火炙りとか磔とか水責めとか)されたと思うと足早に通り過ぎざるをえない。そして再び第一京浜

大森警察署前で羽田に下る産業道路との分岐をまた川崎方面へ。ここからずっとまっすぐに第一京浜を走るので単調。国道わきにオレンジ色の街灯がまっすぐ続いていて、六郷橋に近づくと坂になって登っていくのが遠目にもわかり、あそこまで頑張ろう、あれを越えると東京都とはおさらばだ、と思うと力が出る。

六郷橋の上から見る多摩川は真っ暗。闇に吸い込まれそう。東京都と神奈川県の境を越え六郷橋南詰から右手に折れると旧東海道に戻る(オーケーストア方面)。府中街道を越えると今度はネオンがまばゆい。ランニング後汗を流すのは470円の公衆浴場だが、まばゆいネオンの先、堀之内にはその50-100倍ぐらい払わないと入れない浴場がたくさんある。

そのまま旧東海道を走ってもいいが、南町付近でちょっと南下したりすると 修羅の街川崎を体感できるゾーン(白い高級車の後ろのビルに注目)があったりしてなかなかしびれる。
旧東海道沿いに川崎警察署があり、そのすぐ南で大規模火災があったのは記憶に新しい。その手前に「孤独のグルメ」で有名になった焼肉ジンギスカンつるやがある。
八丁畷の駅にぶつかり、そこを左に折れて再び第一京浜に出て、そこから数百メートル行ったところにあるのが目的地の平安湯。

ここはただの銭湯ではなく実は掛け流しの温泉。といっても掛け流しなのは水風呂で、温かいお風呂は温泉だが循環。だがランニングの後で火照った体を塩分の強い掛け流しの水温泉でアイシングするというのはなかなか良い。そしてまた風呂に浸かれば毛細血管の働きもよくなってLSDに近い効果があるような気がする。普通は400円ぐらいの追加料金を取られるサウナが追加料金なしで使えるというのもポイント高い。

壁にはなぜか定番の富士山ではなく、池の中で魚が蓮の間を泳ぐ、と言う不思議な絵が描かれている。水彩画タッチで珍しい。
シャンプー、ボディーソープの類は備え付けがないので、タオルと一緒に持参がお勧め。

平安湯は八丁畷駅と鶴見市場駅(しじょう、ではなくいちば)のちょうど中間にあるが、鶴見市場から鶴見の方に行くとさらに修羅の街を味わえる。Google Mapのストリートビューだけでもかなりお腹いっぱいになるのでこちらをご覧あれ。


だが今回は大人の肝試しをやっている場合ではなく、八丁畷そばの「つるや」に戻り、孤独のグルメ巡礼決行。

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ランニング帰りのジャージ姿でふらっと店に入って一人焼肉、で全く問題ない。ハイボール頼むと「これ3倍濃いですから」と言われ、サービスのつもりかもしれないがランニング後、入浴後の体には正直Too Much。タン塩、ジンギスカン、カルビとキムチを食べてハイボール一杯だけ飲んで4千円ちょっと。電車で東京駅まで帰ってくるのも30分ちょっと。なかなかの非日常感が味わえる20㎞コース、強くお勧めします。

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データで探る失敗マラソンの失敗要因:大田原マラソン

大田原マラソンで両脚つって、34kmの関門通過が打ち切り3分前となり、このまま行っても次の38km関門で回収されるのは確実、かつ全く走れない区間最終ランナーとなって運営に迷惑かけてもいけないのでオトナはオトナの判断で自主的に34km地点で回収されるべきかと悩みながら関門通過したらさらにふくらはぎが二つに割れるぐらい痙攣し始め、これは流石に少し戻ってリタイアしよう、と思った途端、歩道から若い女性がコーラ持って車道に飛び出してきて、「これ飲んだら元気出るから頑張ってください、4時間間に合いますよ!」と言ってめちゃ応援してくれながら並走してくれて引くに引けなくなり、「は、はい、頑張ります」と気圧され気味に返事して走り続けたものの、結局あと2km行ったところで脚の痙攣で全く走れなくなって泣く泣く諦めて回収されたのだが、あの応援のお姉さんは一体なんだったんだろうと思う今日この頃ですが皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。本当に熱心な応援ありがとうございました(棒)

4時間以内に完走できないと打ち切りにあうという大田原マラソンが今年のマラソン初戦。こんなストイックな大会に出る前に横浜マラソンで調整するつもりだったのだが残念ながら中止で、ぶっつけ本番。結果から言うと人生初のレース強制終了となってしまった。

途中まで極めて調子よく走っていたが30㎞過ぎで両脚ふくらはぎと左もも裏が痙攣して走れなくなってしまい、復活することなく38㎞地点で回収。

失敗マラソンから何も学ばないとただのアホなので、今年1月の自己ベスト3時間51分だった館山若潮マラソンの時のデータと今回失敗だった大田原マラソンのデータを比較してみることにした。以下が心拍数(bpm)とラップタイム(分)の推移。

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上のグラフでの心拍数は1㎞ラップ中の平均、下は1㎞ラップの最大心拍。
やはりこう見ると大田原マラソンでは心拍数がずっとレッドゾーン(最大心拍数の90%以上)。16㎞から28㎞近辺までの1時間ほどずっと心肺機能の限界を使っていたようだ。
最大心拍数は普通220マイナス年齢もしくは207-年齢x0.7と言われていて、46歳の私の場合はどちらも大体174程度の計算になるが、実際の最大心拍数は191。結構高い。

若潮はエイドで補給している時を除いて大体キロ5分台前半で走っていたが、大田原は最初から飛ばしていて4分台が多く、最初から最後の脚がつるところまでずっとレッドゾーン。これではやはり長持ちしないだろう。

心拍がここまで高くなってしまった原因として考えられるのは

  • 雨が降っていたので充分なアップができなかった
  • 久しぶりのマラソンでテンション上がりすぎ
  • 4時間で回収されるので最初から飛ばして貯金を作ろうと思っていた
  • ランニングウォッチをあえて見ずに自分の気持ちいいスピードで走ろうと思っていた
  • 糖質制限をここ1カ月ぐらい行ってきたせいで体内グリコーゲンが足りなかった

などだが、やはり基本はアップ不足、オーバースピードだったことだろう。なぜならスタート時の心拍は100ちょっとと若潮と変わらなかったこと、グリコーゲンが枯渇する前の早めの段階から心拍が高めだったからだ。

やはり低い心拍数で速く走ることが必要で、入りの10kmぐらいは最大心拍数の80%程度をしっかり意識、確認しながらペースアップしていくのが正しい戦略だったのだろう。

また糖質制限を1ヶ月ほどやっていたので、補給はいつもより早めにした方がよかったのかもしれない。雨が降っていたので発汗量が少ないはずと思ってマグネシウム入ったジェル取るのが遅れたが、オーバーペースと見えない発汗でミネラル分を失って脚がつった可能性も。

いずれにせよ心拍数の増加は交感神経が優位になりアドレナリンの分泌が過剰になって起こるわけなので、深い呼吸を心がけて副交感神経を働かせることを意識しながら走ることにしようと思う。次は1月の勝田マラソン、朝はコーヒー飲んでテンション上げたりしないようにしてみます。

 

ラップ 若潮ラップ 大田原ラップ 差(秒) 心拍差
1 5'44'' 5'52'' 8 4
2 5'28'' 5'20'' -8 14
3 5'27'' 5'11'' -16 14
4 5'20'' 4'59'' -21 12
5 5'30'' 4'59'' -31 13
6 5'17'' 4'57'' -20 15
7 5'19'' 5'5'' -14 15
8 5'18'' 4'48'' -30 12
9 5'19'' 4'49'' -30 15
10 5'13'' 4'53'' -20 12
11 5'25'' 4'50'' -35 9
12 5'27'' 4'56'' -31 9
13 5'10'' 5'3'' -7 8
14 5'19'' 4'52'' -27 8
15 5'5'' 5'4'' -1 13
16 5'42'' 5'9'' -33 12
17 5'6'' 5'3'' -3 19
18 5'10'' 5'11'' 1 14
19 5'13'' 5'3'' -10 13
20 5'14'' 5'9'' -5 12
21 5'27'' 5'10'' -17 16
22 5'43'' 5'7'' -36 23
23 5'28'' 5'15'' -13 16
24 5'29'' 5'15'' -14 13
25 5'25'' 5'29'' 4 14
26 5'26'' 6'15'' 49 10
27 5'19'' 5'55'' 36 7
28 5'53'' 5'58'' 5 13
29 5'32'' 6'2'' 30 -1
30 5'14'' 6'8'' 54 4
31 5'45'' 6'37'' 52 -7
32 5'10'' 6'42'' 92 -7
33 5'29'' 6'51'' 82 -6
34 5'28'' 8'48'' 200 -21
35 5'31'' 10'43'' 312 -31
36 5'29'' 12'17'' 408 -42
37 6'5'' 8'49'' 164 -27
38 5'33'' 9'8'' 215 -25
39 5'31''      
40 6'2''      
41 5'45''      
42 5'45''      
43 5'21''      

村上笹川流れトライアスロン2017に行ってきたの巻 その2

先週久しぶりにこのブログを更新したにもかかわらず、アクセス数はほぼ変化がなくその他のヴァイタルサインにも全く動きが見られず世間様に大公開しているにも関わらず完全に私個人の為の備忘録に成り下がってしまっていることに気がつき、村上のタイムも特に良くなかったのでブログ更新のモチベーションも上がらず、何とか「その1」で未完にせず「その2」を書き上げる気力を振り絞るために村上で再びお会いしたエース栗原様のスローガン「明日やろうはバカ野郎」を心の中で連呼している今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか、じゃなかった、誰も外の人はいないんだから、中の人の俺最近調子どうなんだっけ?

スタート前から風が強くなり、受付や救護のテントの目印となっていた大きなバルーンは吹き飛ばされていってしまった。長く感じられる3時間になりそうな予感ぷんぷん。村上のスイムは、以前にも書いたが入水時の横幅が広いのでバトルになりにくい上、岸に沿って長い防波堤があるため波の影響を受けにくく泳ぎやすい。ただし浅瀬からいきなり深くなるので注意が必要。透明度も比較的高い上、岸に平行に泳ぐので何かあっても岸まで少し泳げば溺れなくて済むという安心感が高いので初心者にもお勧め。メンタルの弱い私のような人間にもピッタリのはずなのだが、結果から言うとタイムは全く冴えず。ミドルのスイムと同じくらい時間が掛かってしまう。

今回は出来るだけ手を伸ばして遠くでキャッチして、プルとキャッチがごっちゃにならず指先から肘まで面を作って大きく体の中心を通るようにプルすることを意識しながら泳いだつもりだったのだが、何だか今ひとつ推進力が働かずスピードが乗ってこない。何だか違うんだけど何が違うかよく分からない、と思いながら泳いでいて、結局スイムが終わるまで何が悪いか分からずじまい。翌週水曜日にレッスンに行って見てもらうと、ローリングとプルとキックのタイミングが今ひとつだったらしく、そのせいで進まなかったのでは、とのこと。泳げる距離は伸び、自信がついたとはいえ、必ずしも毎回速く泳げるわけではないのが私のスイムの難しいところ。防波堤の切れているところがちょっと流れがきついぐらいであまり文句の付け所のないコンディションなのに。
進まないので普段はローリングのきっかけとしてぐらいしか使わないキックを使ってみてもあまり状況に変化なく、むしろバイクとランに向けて無駄に脚を使ってしまう、というサイアクな展開。ラストのブイを90度曲がって岸にゴールするまでの100mぐらいがどれだけ長く感じられたことか。

トランジションで失敗したのは足首に塗るワセリンの量が少なかったこと。大失敗。ウエットスーツ脱ぐのに時間がかかってしまう。身体固いので無理して脱ごうとすると足が攣ってしまうので丁寧に脱ぐのだが、足首に引っかかってなかなか脱げない。スイムで遅かったのにトランジションでもタイムロス。バイクとランで取り戻すにも脚攣らないか不安でいっぱい。

トランジション終わっていきなり坂道で、毎年ここで立ちごけする人がいるらしいので軽めのギアに最初から入れておくことが大事。バイクは最近買って読んだ竹谷賢二さんの「ロードバイクの作法」に書いてあった通り力いっぱいただ踏み込むのではなく反対の脚の動きも意識しながら無駄な力を抜いて左右の脚で切り返すイメージを強く持ちながら走る。でも最初はスイムの直後で足が慣れなくて、上手に回せるようになるまで少し時間がかかる。

トライアスロンの練習と言えばランニングとスイムばかりで、一番長い時間かかるバイクの練習がおろそかになっていたのだが、やはりそのせいもあって登り坂や向かい風などちょっとでも負荷がかかる状態になったときの粘りがない。夏の終わりの日本海は青くて綺麗で、快晴の中でバイクに乗っていると本当は気持ちいいはずなのに余裕なくペダリング。だがたまに海を見ると本当に透明度が高くて心が洗われる。

アップダウンはわずかしかなく、宮崎シーガイアほどではないがほとんどフラットなコースで健脚な人は記録が狙えると思う。途中で尿意を催しトイレに寄ってさらに時間をロスしたりしながら1時間20分ぐらいで終えたいと思いつつそれより10分以上遅い。自らの練習不足のせいなので誰にも文句は言えない。30㎞台後半の上り坂でスピードが乗らず、最後の長い直線でもスピードを維持することができず。バイクでのスタミナ不足が露見。

ランは少しでも遅れを取り戻そうと頑張った。トランジションエリア出て最初の坂のみ歩いたがそこからは気合を入れる。肩甲骨の下20センチぐらいのところに脚の付け根があると思って足の力ではなく背中というか体幹の力で歩幅を大きく、ピッチをできるだけ早くしてスピードを上げる。最初はバイクの疲れで脚が攣ってしまうかもと思いおっかなびっくりだったが、数キロ走るうちにこれはいけそうだ、ということで休まず遅れを取り戻す。村上の市街に入ると応援の声も大きくなり、背中を押される気がする。

気温も昨年ほどではないが高くなってきて路面の照り返しがつらい。去年は熱中症でぶっ倒れて救急車来ていたけど、今年は脱水している人は見かけなかった。だがゴール前に市街を2周半するというのは中々メンタルには堪える。早く終わってくれ、と何度も思い、家族がどこかで見ているかもしれないのでかっこの悪いところは見せられない、というのを無理やりモチベーションにする。

周回コースの最後の角を曲がるともう目の前が村上市役所で、そこでムスメが「おとーさーん!」と呼ぶのが聞こえてきたので手をつないで一緒にゴールした。同伴ゴールは初めての経験。最後に笑ってゴールできたのはよかった。家族と来るのは年に一度の村上だけだけど、やっぱり家族といるのが一番いいや。

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ロードバイクの作法 やってはいけない64の教え (SB新書)

ロードバイクの作法 やってはいけない64の教え (SB新書)

 

 



 

村上笹川流れトライアスロン2017に行ってきたの巻 その1

8月末の湘南オーシャンスイム、金曜日の晩に仕事帰りにわざわざ藤沢まで行ってエントリーしたにもかかわらず、腰痛のせいもあってどうもモチベーションが上がらず、このまま出場して何かトラブル発生した時にはトラブルに抗うだけの気力がないかも、大げさだけどもしかしたら死ぬかも、と思って滅多にしないことだけれどレースを回避したら、 大会で事故があったと聞き、もしかしたらその黒い影は実は最初に私にかかっていたかもしれないという気がしてきて、申し訳ないような何とも言えない気分になった今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。やはり勇気あるリタイア、というのも大事だと改めて思います。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、大会関係者の心中を察すると本当にご苦労なことだと思います。

先週末は楽しみにしていた村上笹川流れトライアスロンに参加してきた。が、村上に出発する前にこれでもか、というぐらいトラブル発生。まるで神様が「今回行ったらよくないことが起きるよ」と言って行くのを邪魔してくれているような気がしながらの参加となった。

昨年、一昨年とうちの娘がトライアスロンの前日開催されるちびっ子アクアスロンに参加させていただいており、今年もエントリー。土曜日の10時からのレースに東京から間に合うには前泊しないと厳しいので、金曜日の晩は新潟市内に宿を予約してあった。
それなのに、かかとが痛いから走れなくてキャンセルするという。

直近地元で開催されたちびっ子アクアスロンでまさかの最下位だったことからやる気をなくしたのかこのヘタレが、と思いきや、うちの子は体育の時間を楽しみに学校に行っているぐらいなのにその体育も見学するぐらい痛いらしい。大好きなバレエも休んでいる。そしてアクアスロンの翌週には運動会でリレーの選手に選ばれているので大事をとりたいとのこと。
お父ちゃん的には娘と同じ大会出て、同じ記念Tシャツとか着たいじゃん、という気持ちはあったのだが、流石にかわいそうで金曜日の宿はキャンセル、土曜日の早朝に車で村上を直接目指すことにした。

朝5時過ぎに目覚めて、レースの支度とバイクをクルマに詰め込もうとフロントのホイール外したら、なんと。ホイールのスポークが折れていた。なぜ今なのだ。意味が分からない。

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折れたまま走るわけにもいかず、東京で自転車屋の開くのを待って修理してから400㎞離れた村上に行くのか、あるいはギャンブルでとりあえず現地に行って受付会場にいるメカニックに泣きついて直してもらうか悩む。バイクを買ったなるしまフレンドは12時開店で、1時間で修理できたとしてそこから関越乗って村上行ったら夕方5時の最終の競技説明会にはまず間に合わない。どうしよう、と無い知恵を絞って考えたのが、とりあえず新潟に向かい、新潟市内のバイクショップにて修理ができるかトライし、ダメならそこでホイールお買い上げ、という次善の策。ググってよさげな自転車屋を発見し、車の中から電話して状況を説明し、何とか直してもらえるようお願いすることに。もしかしたらスイムしか出られないかも、と思うと子供のために行く必要もなくなってしまったし、無理せず家で週末のんびりしていてもいいんじゃないの?という悪魔の囁きが。

だがその甘い誘いを振り切って、予定より大幅に遅れて8時過ぎに我が家を出発。すでに関越の渋滞が発生。環七を北上し、高円寺を過ぎたあたりで「あれ、俺ガレージのシャッター閉めてきたっけ?」とふと不安に。いつも無意識のうちにリモコン押してシャッター閉めるのだが、本日は考えることがあまりにあり過ぎたので超無意識でリモコン操作したのか、それとも何もしなかったのか思い出せない。ガレージ全開だともう一台の車とオートバイ、キャンプやゴルフ用品が1泊2日の間無防備な状態になってしまうので流石にまずい。家に再び戻るべきかどうかまた悩む。結局Uターン。家に帰ってみるとしっかりシャッターは閉まっていて、ちゃんと閉めていたことにほっとした方がいいのか、自分のバカさ加減を呪ったらいいのか悩む。往復で50分ほどロスしてしまい再スタートしたのが9時前。関越の渋滞は伸びてしまっていて、さらに運の悪いことに秋の交通安全運動という恐ろしいイベントが開催されており、新潟がどんどん遠ざかっていく気が。ここでも再び心が折れかける。

そして何とかまたもや気を取り直して再びハンドルを握り、関越自動車道で一路新潟へ。新潟のバイクショップに電話してGIANTの純正のホイールのスポークが折れた旨を説明し、とりあえず昼過ぎにそちらに伺いますと連絡。見てみないと分からない、とのこと。そしてやっぱり遠いわ新潟。秋の交通安全運動をものともせず、途中で上り下りそれぞれで覆面パトカーがネズミ捕りやっている横をかなりの勢いで突っ走って1時過ぎに新潟の自転車屋に到着。

店主は一言ホイールを見るなり、「これは修理できないわ、普通のスポークじゃないので」とのこと。仕方がないのでFulcrumの一番安いアルミホイール前後セットを買う羽目に。25000円ぐらいの出費。前だけでいいのに。せつなさが止まらない。娘が回転ずし食べたい、というのに付き合わされ、結局4時過ぎに村上に到着。
f:id:KodomoGinko:20170928220902j:imageホテルはまさにスイム会場目の前。部屋の窓からはスイム折り返しのブイが。5時からの競技説明会の前に試泳しておきたいと思い、慌てて海パンとサンダルはいて砂浜に。
気温は25℃ぐらいだが水温は24℃程度か。ウエットスーツ着なくても気持ちよく泳げるぐらい。そしてクラゲも特におらず、静かできれいないつもの村上の海だった。
サクッと泳いですぐに水から出て、慌ててバイクを組み上げて説明会へ。これも毎年のことなので何だか懐かしくてほっとしてしまう。

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こうして何とか村上まで辿り着き、温泉に入って旨いものを食べて翌朝のレースを待つことに。

翌朝は薄曇りで大した風もなく、絶好のトライアスロン日和。10時8分のウェイブでスタート、試泳が8時から8時45分の間かつホテルとトランジションエリアはバイクで5分もかからないぐらいなので、割とゆったりとした朝を過ごす。6時45分からホテルの朝食を食べ、ゆっくり支度すると7時半。8時前に宿を出る。今回トライアスロン15レース目なのでちょっと慣れも出てきてリラックスしすぎなところもあり、油断していると大けがしたりしそうなので気を引き締めなおす。

村上はエリートのレースも観られるのも楽しみの一つ。ゼッケン1番の古谷選手を間近で見たが、体脂肪が本当に薄くて、体の外からすべての筋肉を指差し確認できるぐらいでまるで筋肉の標本が歩いているよう。もしくは彫刻。色白で肌もきれいなので、自分的には抱かれたい男ナンバーワン。そんな趣味はないただの女好きだけど。詳しくはこの大会ダイジェストビデオをご覧ください、最初の数十秒でカメラ目線で手を振る素人は私ですwww


続く。

 

 


 

桜台 久松湯まで走る

自転車操業一筋42年というタイトルでブログを始めてもうそろそろ4年、永遠の後厄ではなくアラフィフに突入しているにもかかわらず夏休みの旅行に出かける飛行機で遅ればせながら「君の名は。」を2度も見てしまい、1度目は涙でぐちょぐちょになった顔をCAさんに見られ、CAさんが画面をチラ見して何の映画見ているか確認したあとブサ顔を二度見され、お互い超気まずくなった今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。ストレス溜まって涙腺弱くなっているのだから許せ。

前にもちらっとネタにしたけれど最近のお気に入りのラン目的地は、西武池袋線桜台駅からちょっとだけ離れたところにある久松湯。家からも会社からも12、3㎞というのはなかなかお手頃。

会社でそそくさと着替えて高水山トレイルランの参加賞でもらった小さなランバッグに財布と着替え、お風呂セットを突っ込みラン開始。休み明けで時差ボケがまだ残っているので抑えめに走る。

神田から九段下へ。旅行で恒例の参拝ができなかったので、遅ればせながら私の父母や祖父母を含むこの国の人々を守るために命を落とされた方たちの霊にお参りしようとしたが、もう7時半前で閉門になっており門の外から手を合わせる。そして外堀を渡り市ヶ谷へ。台地の底から坂を上がり、大日本印刷の周りを走るとさすがは山の手、閑静な住宅街が広がる。日銀やNTTなどの社宅も。この辺あまり来ないので新鮮。

外苑東通りを渡り、しばらく走って早稲田駅に降りてくる坂は夏目坂、というらしい、夏目漱石の生家があったそうだ。東京に長く住んでいても知らないことがたくさんある。

早稲田大学の近くは京都百万遍の雰囲気に似て学生街特有の独特の匂い。懐かしい。定食屋とか見るとつい入りたくなってしまう。高田馬場を越えて新目白通りから目白通りに抜ける七曲り坂を上がり、山手通りを渡りトキワ荘通り、千川通りへ。通りにあれこれ名前をつけたがるのは実はマンションデベロッパーの陰謀なのではないかという気がしてくる。トキワ荘通り、では高級マンション売れなさそうだけど。目黒寄生虫館通り、とか白金伝染病研究所通りとかあったらウケる。そして江古田の二又を駅の方に入り、桜台の住宅街を抜けると久松湯。

中山手通りの信号待ちで後ろから来たお兄ちゃんランナーに煽られたのでちょっとイラっと来てキロ5分を切るペースで兄ちゃん振り切るまで大人げなく走ったが、それ以外はのんびりペース。久々のランだったけど体幹はしっかり、手足をいい感じで振れて気持ち良かった。

銭湯での下足箱とロッカーは、どちらもゾロ目のものを使うのが私の流儀。今回は下足箱1番、ロッカー55番。貸しタオル20円と銭湯代460円。お盆の週の木曜日ということもあって結構空いているが、受付前の椅子が置いてあるスペースはテレビドラマ「黒革の手帳」に見入っている人たちが多くてびっくり。

(写真は3月に撮ったものです)
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ランニング後なので汗ダラダラだからまず全身を洗った後で水風呂でアイシング。熱いお湯と冷たい水風呂に交互に浸かる健康法が流行っているそうだが、さもありなん。末端の毛細血管が水風呂で収縮した後、熱い風呂で一気に拡張する感じがよくわかる。LSD的効果もあるのではなかろうか。

身体が冷えて汗が止まったところで露天の天然温泉へ。ここのお湯は有馬温泉のような赤錆色。顔を拭うと塩分の強さがよくわかる。そしてこのお湯の質が何とも言えず気持ちいいのだ。温泉好きでこれまでいろんなところに行ったが、その中でもトップ5%に入る。毛穴に染み入る感じ、適度な温度と肌への当たりの柔らかさ、なのに結構温泉成分が強いところがすごい。湯あたりする人がいるのもわかる。湯上りは温泉成分が残って、しばらく経って身体が乾いたあとも若干べとべとするぐらいの濃い温泉。

本当はもっとのんびりしていたかったのだけれど、9時半過ぎてまだ何も食べていないためそそくさと退散。貸しタオルを返す時にカウンターのめちゃかわいい女の子が使用済みタオルを受け取ってくれたので勝手に超照れる。おじさん、いろんなところ拭いちゃったんですけど、って変態か。

桜台のもう一つのお楽しみと言えば焼きとんの秋元屋、なのだが大人気でこれまで一度も入れた試しがなかった。今回もトライしてみたら残念ながらお盆休み。代わりに居酒屋川名、という昭和の居酒屋へ。

焼きとん、焼き鳥の盛り合わせ5本500円、もろきゅうとハイボールを頼み、塩分と水分とアルコールを求めている身体の欲求に素直に応える。旨い。たれ焼きの濃い味が染みる。うまいぞ焼きとん。つくねもな。まさに昭和。厨房のおじさん二人がまた渋い風貌。そして30がらみの看板娘がいるのがすごく新鮮。さらにお代わりと煮込み頼んで、2000円ちょっと。

大人が一晩遊んで結構満足したけどかかったのは3000円以下ってのはかなり安上がりな娯楽。酒だけ飲んでるのも悪くはないが、運動して、ひと風呂、それも天然温泉浴びてすっきりしてから飲む酒は旨いぞ。

 

本日のワークアウト 13.6㎞ 1:23:47 キロ6分9秒 1053kcal

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徳之島トライアスロン2017に行って来たの巻

関西人がお好み焼きにご飯と味噌汁つけたお好み焼き定食食べるのを、元関西人として自虐気味に炭水化物on炭水化物かいおい頼むでしかし正味のハナシ、とdisっていたのですが、トレーニングの後にアミノバイタルの粉末をアミノバリューで飲み下している自分もアミノ酸onアミノ酸であまり変わらないことにふと気がついて恥ずかしさにサブイボが立った今日この頃なんやけど、自分らどないしてたん?

今年も徳之島トライアスロンに参加してきて、しんどかったけど楽しかった!!去年はまさにイギリスEU離脱是非の投票真っ只中で結果的に仕事休んで徳之島来ている場合では全然なかったけれど、今年はそういったこともなく灼熱の徳之島でのトライアスロンを(思ったより長時間(笑))楽しみました。湿度90%、気温31度、風とうねりがめちゃ強いという素敵なコンディション。

徳之島トライアスロンが楽しい理由その1。金曜日のカーボパーティがとても充実している!

金曜日の夕方、宿に荷物下ろして早速カーボパーティへ。

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島の人たちの手作りの料理と島の黒糖焼酎アサヒビールさんもスポンサーでビールも飲み放題、食べ放題。パッションフルーツの中に焼酎入れてかき混ぜて飲む、というのを今年もやってみたかったのだが、パッションフルーツ大人気でまとめて根こそぎ持っていかれたりしていたのでありつけず。残念。

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ちなみにこれは同行者の手です。地元のお母さんたちが作った島名物の酢玉子、パパイヤのおひたしとかき揚げ(これが超旨い)、地元の豚を使ったポークカレー、ヤギ汁その他を美味しくいただきました。

徳之島トライアスロンが楽しい理由その2。宿の人たちもトライアスリートを歓迎してくれる!

今回の宿は民宿平和の森。トライアスロンの日が一年で一番お客さんが入るという。いつもはMax50名程度だそうだが、この日は90名とのこと。うちのじいさんばあさんの家もこんなんだったなーと感慨にふける。カーボパーティーの後、宿が主催の宿泊しているトライアスリート同士の交流会があった。
3、40名ほどの方々が参加。20年前からずっと常宿にしている人などがいて、「おかえりなさい」状態。1人ずつ自己紹介しては焼酎を飲む。オーナーの徳田さんは一升瓶をもってうろうろ。宿泊者はゼッケンの下に赤い線をマジックで引いて、レース当日はそれを目印に応援しあう、というぐらいのトライアスリート御用達の宿。

 

理由その3。トライアスロンに合わせて島で闘牛大会が開かれ、トライアスリートはタダで見ることができる!

徳之島の闘牛は、牛同士の力相撲のようなもの。牛二頭が角が生えた頭同士を突き合わせて力比べをして、逃げた方が負け。ちょっと角が当たって血が出ることもあるが、基本血生臭いことはない。
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今年は戦意喪失した牛がいて不戦勝が2回あったので正直盛り上がらない部分もあったけど、島では牛は大切に育てられていて、その牛が沖縄や大阪の牛と対戦して地元の牛が勝つと「わいどーわいどー」と言いながら一族郎党で大喜びする、というのは見ていて何ともほほえましい。牛は家族であり、家族の宝でもあるのだ。どうやら全島一を決める大会が一番盛り上がり、このトライアスロンで開催される大会は比較的地味であるらしいが、それでも数百人の人が集まっていた。一度見てみる価値はある。
より詳しいことが知りたい方は、こちらの「徳之島における闘牛の意味」をぜひご一読を。


その4。海がきれい!

冗談かと思うほど透明度が高く、泳ぎながらテーブルサンゴが見られる。当然コースロープもよく見えるのであらぬ方向に行ってしまうリスクが低い。魚もたくさんいるし、去年はウミヘビも見られた。オープンウォーター初心者は、透明度が低い海で潮やうねりが強いと泳いでいて前進している感覚がなくなりパニックになってしまうこともあるが、ここは自分が進んでいることが目で見てはっきりわかるので安心。でも今年は大潮にあたってしまい、また低気圧のせいで波とうねりがきつくて大変。私は右で息継ぎをするのだが、前半は右向いて呼吸すると波に襲われる展開。なかなか辛かった。そして潮流のせいで全然前に進まない。去年と同じかそれ以上に頑張ったつもりなのに前半で33分かかってしまう。去年は44分でフィニッシュしたのに。後半は22分なので行きと帰りで全然違った。

その5。地元の人たちの応援が熱い!

トライアスロンは徳之島挙げてのイベントなので、とにかく地元の方たちの応援が温かい!というか熱い!バイクは島一周なのであまり人家のないところもあるが、そんなところでも激坂の頂上近くには必ずどなたかがいて励ましてくれる!そして選手名簿とゼッケンナンバー照らし合わせて名前を呼んで応援してくれる!エイドに駆け込むとちびっ子たちがわっと集まってきていろいろ面倒見てくれて、「おじさん本当に助かった、元気になったよ!」というとはにかんでとっても喜んでくれて辛い中でもやる気が湧くし、エイドの100mぐらい手前で「コーラ、水、かき氷」などと書かれたボードを持った中学生がいて、「かき氷お願いします」と言うとエイドでと私のためにかき氷が用意されていたりする!老若男女みんな応援してくれて本当にありがたい。そういえば地元の小学生からレース前に手書きの「レース頑張ってください」メッセージが届くので涙腺弱い中年男性は毎回やられています。

その6。ランの後半の景色が素晴らしい!

ランの前半はバイクコースと同一なのでそれほど感動はないが、後半はサトウキビ畑の中を水平線を正面に見ながら走る直線コースがあるなど、景色が感動的!それもずっと下りなので景色を眺める余裕があって素敵!ハワイみたい。もうレースも終盤で疲れがピークに達するころだが、超癒されます。

その7。レース後のどんちゃんパーティーが超盛り上がる(らしい)!

去年も今年もレース終了後、その日のうちに東京に帰らなければいけなかったのだが、一緒に行った人たちはレース後のどんちゃんパーティに参加していて、「あれに出ないと徳之島でトライアスロンやる意味ないだろ」というぐらい盛り上がっているらしい。東京に戻ったらどれぐらい大騒ぎしていたのか動画が送られてきたが、みんな音楽に合わせて踊りまくっていて超楽しそうだった。選手だけでなく島の人たちもたくさん参加していて、本当にトライアスロンは島の人も楽しみにしてくれているのが分かる。来年は月曜日会社休んでぜひどんちゃんパーティに参加したい。

去年は例年に比べると涼しく、今年は気温は平年並み、波風強く去年に比べるとタイムが30分ぐらい悪くなるのでは、と言われていたがまさにその通りの結果となった。でも徳之島のレースは本当に楽しい。今回は30回記念大会ということでエントリー数も非常に多くて宿の手配も大変だったが、来年は少し落ち着くのではないかと思う。リピーターが多いのも納得の大会。ショートからそろそろミドルにステップアップしようかな、という方はぜひ来年エントリーすることを強くオススメいたします。

 

 

 

 

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御宿のオーシャンスイムスクールに行ってきた

一年ほど前、けがをして飛べなくなったスズメが我が家のベランダにいるのをムスメが発見して、植木鉢のレモンの木の下に避難させてご飯与えてしばらく面倒見ていたら一週間ぐらいで元気になりどこかに行ってしまって寂しかったのだが、最近またベランダにスズメが顔を出すようになったのでコメを与えていたら近頃は網戸に捕まったり窓をつついたりしてエサくれアピールするようになり、まだちゃんと一人でコメを食べられないようなヒナも含む7羽の家族が我が家のベランダで我が物顔で食事するようになってしまった今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

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先週末はオーシャンナビがやっている御宿のオープンウォータースイムに行ってきた。早起きしてバイク(エンジンついているほう)に乗って勝浦に行き、ブリのづけ丼とあおさの味噌汁を朝食に食べ、朝市を冷やかした後で数㎞しか離れていない御宿の中央海岸へ。 

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朝市新鮮広場うおすい

食べログ 朝市新鮮広場うおすい

梅雨入りしたばかりで曇っていて、風が強くて肌寒い。本来ならフルスーツを着て泳ぐ気温なのだが、ロングジョン(いわゆる袖なしワンピース)を買ったので徳之島のレースの前にそれを試しておきたかったのだ。

トライアスロン始めたときにオミノで採寸してもらったのが2ピースで上が長袖だったので、上だけノースリーブに替えてもよかったのだが、それだと2万8千円ぐらい。最近スイムの練習のせいで肩回りが大きくなっていて、フルスーツだと腕が前方にしっかり伸びにくいことが気になり、また初心者向けに足の部分の素材が5㎜ぐらいというかなり分厚い生地にしてもらっていて、最近トランジションで脱ぐのに一苦労。そういうわけでWiggleを見ていたらロングジョンのワンピースが1万円ほどで買えることが分かり、試着せずにとりあえずウェブでポチった。

 

次の試合のある徳之島は鹿児島県とは言っても鹿児島空港から400㎞も離れていてほとんど沖縄。6月末は水温は25度ぐらいになる可能性もあり、フルスーツ着て晴れるとスタート前に熱中症になってしまいそうなくらいだ。だがここは千葉。水に入らなくてもTシャツだと肌寒いぐらい。体脂肪率高くてよかった。

クアライフ御宿の1階にあるNPOおんじゅくDE元気の事務所で受け付け、着替え。新宿から特急に乗ってきた人が多い。御宿の駅から歩いても10分もかからない。

 
すぐ近くの御宿中央海岸まで歩く。オーシャンスイムあるところではたいていどこでもお目にかかるオーシャンナビ代表の守谷さんが本日のインストラクター。

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参加メンバーはガチな人からオーシャンスイム初めての人までさまざま。目を三角にしてタイム命、みたいな感じではなく和気あいあいとした雰囲気なのでご心配なく。水に入って一番初めにやることは、ウエットスーツ着ていたら浮くのでパニックになりませんよ、大の字にあおむけに寝っ転がったり椅子に座る姿勢で水の中で浮いてみましょう、というのと、万が一過呼吸になったらどうすれば対処できるのか(動きを止めて心拍を下げる)、ということ。いきなり足のつかないところで泳ぎだしたりしないので、初心者の人でも大丈夫。ライフセーバーも二人参加。

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水温はやはり17度。体脂肪率16%の私はへっちゃらだがアスリートの皆さんは寒そうだ。今日は大潮。潮の流れが非常に速い。風も強くて2分に一度ぐらい2.5mを超える波が来る。午前中は1時間半ほどヘッドアップは息継ぎしたあとの反対側の手で水を押して顔を上げる、高波が来て白く砕けたときは潜りましょう、などの海での実践テクニックを教わる。

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そして沖にあるブイ目指して泳ぐ練習など結構盛りだくさん。辛くなった時にはインストラクターに一声掛ければ海から出ても全く問題ない。実際寒くて海から上がっている人もいたけれど、風が強いのでもしかすると泳いでいるほうが温かいのでは?と思った。

午後は1500mのタイムトライアルだが、寒かったこともあって午前中で帰ってしまった人たちも結構いた。私はウエットスーツの首周りにしこたまワセリン塗りたくってレース本番さながら。250m沖にあるブイを目指して泳ぐ3周回のコース。沖に出ると海の中がコバルトブルーで美しい。水深が浅いところでは大きなボラが群れで泳いでいるのが見えるが、結構すぐ深くなり、周りで泳いでいる人がいなくなると真っ青な海の中で自分しかいないとても不思議な気持ちになる体験。怖くもなく、寒くもなく、ただ真っ青な海に一人いる。タイムトライアルなのでえっちらおっちら泳いでいるのだが、正直一人で別の世界に行ってしまっていた。

だが折り返して波打ち際に近づくにつれ、波とうねりが大きく、また引く波で海底の砂が自分と反対方向に流されていくのを見ながら陸に向かって泳いでいると船酔いのようになる。
2周回目の折り返しが全然前に進んでいる気がしなくてどうしたんだろう、と思ったら、潮でずいぶん西に流されていた。道理で泳いでも泳いでも着かないはずだ。陸上の目標に向かって泳いでいるのは間違いないが、身体ごと流されてしまった。陸上の目標と沖のブイを結ぶ直線状からずれないように、前だけでなく後ろも見ながら泳がないと流されていることに気が付かない、というミス。

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結局1.5㎞泳げばいいのに2㎞以上泳いでしまい、3周回目にはゴーグルのストラップが外れるというアクシデントもあり、ロングジョンにしたからスピードアップ!という当初の目論見は外れてしまった。けれど、自分の息とクロールの音しか聞こえず、透明度が高いのに何も見えない真っ青な水の中にずっといて、全くの孤独なのに全く孤独を感じることがなく、説明のしようのない幸福感に満たされる経験ができたのは何よりの収穫だった。

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Wiggle ウエットスーツ10600円(2017年6月現在)送料無料
178㎝72㎏の私はMサイズでぴったりでした。

 


 

南紀白浜トライアスロン2017に行ってきたの巻

南紀白浜トライアスロンの表彰式で表彰された選手が「明日やろうはバカ野郎」と書かれたフラッグを広げたのを見て、まさにその通り、と思い、心を入れ替えて毎朝5時に起きてトレーニングしようと気合入れたけど書斎にある「『先送り』は生物学的に正しい」という本の背表紙が目について離れない今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

南紀白浜トライアスロン2017、に行ってきた。初参戦。初めて出る大会、というのも久しぶりかもしれない。ちっさな飛行機の一番前に座っていたらどこかで見た顔の人がいて、よく見ると安田大サーカスの団長安田。彼も今回のトライアスロンに出場。南紀白浜って東京の人は全然知らないけれど、羽田から飛行機で1時間ちょっと。空港から街まで車で10分ちょっと。ビーチは超綺麗。空港からすぐのところにジャイアントパンダが8頭もいて、エサを直接やれるバックヤードツアーもある。温泉は湯量が多い掛け流し。魚もマジで旨い。つまり私にとっては最高のところだ。ジャイパンいなくても大丈夫だけど。

石垣島トライアスロンに一緒に行った友人と今回も一緒。シーコンのバイクケースを飛行機に持ち込んで、二人分をレンタカーに積んで移動する訳だが、日産レンタカーでNoteを借りれば二人分のバイク、ケースに入れたまま車に積めます。ここ重要ですから。わざわざ高い値段払って1Boxのレンタカー借りなくても、2番目に安いクラスのクルマ借りれば二人分のバイクと荷物ちゃんと積めます。証拠写真はこちら。
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後ろのシート倒して、バイクの後輪側からリアゲートに入れてフロントシートの真後ろに1台立てた状態で入れ、そしてもう1台は横に寝かさればすっぽり入る。日産レンタカーだとNote限定のカテゴリーがあるから他のクルマが割り当てられてバイク2台積めなかった、などということがないので安心。Noteだと土曜日の昼借りて日曜日の夕方返しても大抵8000円ぐらいで済むので、空港からタクシー2台使うよりも割安。

空港着いたのが昼で、魚を食べに行き、それから試泳。どれだけ海がきれいかというとこれぐらい。5月終わりで水温22度ぐらい、ウエットスーツなしだと少し寒いが普通に泳げる。海は数メートル行くといきなり深くなる。波も潮もほとんどない。

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ハワイなんかよりきれいだぞ。魚もたくさんいる。それからバイクコースを下見。スイム会場の白良浜から旧空港の方へ走り、若干アップダウンある道を5周回して海の近くから空港のある山のてっぺんまで登って昔の空港の滑走路でトランジション、というコース。最後の空港までの山登りがかなり狭い道で2㎞ぐらい休みなく激坂が続く。石垣もオリンピックディスタンスの割にバイクコースがタフだったけど、ここもタフですわ。自己ベストを狙うコースではないかも。

トライアスロンの遠征に行くと楽しみなのが食事だが、昼は「喜楽」さんで刺身定食を、夜は「幸鮨」さんでお鮨。酒が飲めないのが本当に惜しい。どちらもマジで旨いです。

f:id:KodomoGinko:20170603104157j:imageホテル泊まって修学旅行で食べるみたいな晩御飯食べるぐらいだったら、1泊朝食付の安宿に泊まって外湯と外食がお勧め。

レース当日は5時半起き。バイクセットして、酷暑に備えドリンクをしっかり用意。T1(スイム→バイクのトランジション)とT2(バイク→ラン)が違うというオリンピックディスタンスには珍しいコースなので、ランに必要な荷物をチェックインしておかないといけない。

スイムは文句のないコンディション。若干の潮の流れがあるぐらい。透明度は石垣よりも高い。でも問題が。600名弱が3ウェイブに分かれて3分差で泳ぎ始めるのだが、スタートから20mほど先の岩礁の先とコースロープとの幅が狭く、バトルが発生。今回はタイムを狙いに行ったので、ちゃんと前の方からスタートしたのだが、競技説明会でいうところの「水中プロレス」状態につかまってしまう。キックで自分のスペースを主張する輩、のしかかる輩がいて、脚をつかまれ、顔を蹴られ、ゴーグルがずれる。たまらず立ち泳ぎするとまたぶつかられ、凹みながらも再び泳ぎ始めるとバトルに巻き込まれた人が前方で平泳ぎしていたりしてまた蹴られる、という悲しい展開。そんな人たちを蹴散らして泳ぎ続ける泳力は残念ながらまだなく、次のウェイブの先頭が追い付いてきてまたボコられる。今回は30分台前半で泳いできます、とスイムのコーチに宣言してきたのにメンタルやられたせいで結果はボロボロ。久しぶりに40分以上かかってしまう。
(だがトップの選手も含め多くの選手が昨年対比3分半以上遅かったようなので、おそらく距離が長かったようだ)

気落ちしながらトランジション。ウエットスーツ作った4年前から脚も胸もでかくなっているので脱ぐのに苦戦。昔オーダーメイドで作ったフロントジッパーの2ピースのフルスーツだが、しっかり練習するのであれば身体がどうせ大きくなるのでむしろオーダーでなく出来合いのものでいいのでは。くそう東京帰ったらロングジョンのウエットスーツ買うぞ、と心に誓う。

バイクはしばらくフラット、そして若干登りが入って周回コースへ。6.3㎞を5周回、県道34号線、通称南白浜道路を走る。片道1車線でアップダウンありカーブあり。ここを先頭集団とゆっくりの人たちが混走するのでかなりのスピード差を感じる。周回コースに新たに入ってくる人と、周回を終えて次の周回に向かう人との合流も狭くて危ない。

2周回目に入り、下りでスピードを乗せた後に前が見通せない左コーナーに差し掛かろうというところで対向車線の選手から「落車!」の声が響く。減速すると大会関係者が道路の端で合図で手を振っていて、その前方でピンクのジャージを着た女性が落車して仰向けに倒れていて動かない。顔に出血が。周りには5,6名の選手と大会関係者。
私が3周回目の折り返しを過ぎて戻ってくるときにようやく救急車が到着。無事だったのだろうか、と思いながらペダルを漕ぐ。3周回するとコースを学習してこの登りを頑張れば後は下りだ、とかギアはここで変えたほうがいい、と分かってくる。

5周回終えて、車がすれ違えないぐらいの細さの斜度のきつい坂道を上がっていく。私が走った頃は空いていたが、混んでいるなか前のバイクが失速してふらついたりしたら接触しそうで結構危ない。スピードが乗っているところではないから怪我はしなさそうだが。登り坂が得意でない私だけかもしれないが、一番軽いギアにしてヒーコラ登るもののずっと登りが続き全然楽できない。何とか登り切った、と思ったら今度は旧空港の滑走路で向かい風が吹いて進まない。滑走路を走れる、というのはいい体験なのだが、それどころではない。

滑走路上でトランジションを済ませ、走り始める。バイクで登ったので最初の5㎞ぐらいはずっと下り。公園の中を抜け、新緑の坂を下って白良浜に出る。ビーチウォークを走ると白い砂がまぶしい。昔来て遊んだ神社の中を抜け、海岸線沿いを走る。地元の人たちが大勢応援してくれて元気が出る。結局5㎞も下りがあったのにラン10㎞は1時間弱かかってしまう。やはりメンタル弱い。出来上がりはこのところで最悪の3時間20分ちょっと。落ち込むわ。

すごく気になっていた落車した女性だが、アワードパーティーでのJTU役員の方いわく、レースに一緒に参加していた家族の方と帰宅されたとのこと。大ケガでなくてよかった。だが接触して一緒に落車した選手は走り去ってしまい、たまたま後ろから来た「スキルを持っている選手」(おそらくお医者さん)が止まって救護活動をしたらしい。JTUの役員の方はその接触して一緒に落車して走り去った選手は、自分のレースのことだけでなくやはり救護活動をしてほしかった、と言っていた。それはそうだ。

真偽のほどは定かではないが、他の選手の話では女性は密集して走っている中で後ろから追突されて落車したらしい。後ろから当てられたら全く予想できないので対処しようがなかったのだと思う。それでぶつけたほうの選手も自分も落車したがそのまま走り去った、というのはスポーツマンシップに欠けるといわれても仕方ない。

だがやはり600人弱の選手でトップのレベルから最後尾の選手まで周回コースで一緒に走るというのは危険が伴う。もちろん周回コースでなければいいのだが、そうなると道路を封鎖しなければならない距離が増えて地元や警備の負担が重くなるのは理解できる。でもコースの幅も狭いしアップダウンやカーブも多いので、少なくとも選手説明会では周回コース内の相対速度差が大きいので遅い選手や追越しを終えた選手はキープレフトするようもっと強く指導があってもよかったように思う。私もやりたくなかったが一度だけ左側から追い抜いた。というのも車線の真ん中に近いところを遅い選手が走っていて、後ろからは速い選手が来ているのが分かって右から抜ける状態ではなかったからだ。クルマと一緒でそういう目に遭ってもなかなか左に寄らない人も多い。「右から抜きます」と声かけられたら左に寄ればいいのに、といつも思う。

アワードパーティーは予想以上に充実していて、食べ物もたくさん。お酒がないのだけが残念だったが、それ以外は意外と、というと失礼だが楽しめた。

ロジスティクスについて備忘録的に書いておくと、ゴール地点の白浜会館に前日の夜もしくは当日早朝に車を移動させておき、ゴールしたら着替えて車に乗って旧空港のトランジションまでバイクを引き取りに行き、そのまま空港でバイクを預けてしまうのがベスト。セキュリティチェックの係員が午後6時半のフライトだと5時にしか来ないので、バイクを預けても必ず飛行機に積むためには5時に改めて空港に来ておく必要がある。
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白い海と温泉、うまい魚が魅力的な南紀白浜トライアスロン、来年もおそらく来てしまう気がする。ちなみに今回のエアチケットは白浜町のふるさと納税でまかないました。タイムは冴えなかったけど楽しかったな。

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石垣島トライアスロン2017に行ってきたの巻

石垣島に向かう3時間の空の旅で読書でもしよう、と思って本屋をうろうろと見て歩き、「そうだ、これが今の俺に一番足りていないものだ!この本読んで意志強くやり抜く力をつけよう!」と思って「やり抜く力 GRIT 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」という本を買って読み始めたのはいいけれど、結局最後まで読書をやり抜く力がなくて途中でほったらかしにしてある今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

今年の初戦、石垣島トライアスロンに行ってきた。金曜日午前中だけ仕事して、一度帰宅しバイクや荷物を車に積み込んで羽田へ。バイクをあっさり飲み込んでくれるステーションワゴンを買ってよかったと思う瞬間。

しかしまさかの展開。羽田でJAL手荷物カウンターにて「お客様、この飛行機にはすでに22台自転車がチェックインされていて、もしかすると貨物室のスペースの都合上お客様の自転車はこの機材に乗せられないかもしれません、至急確認します」と言われる。いつもより早くカウンターに行ったにも関わらず大ショック。「何かの大会ですか?」と聞かれて「そうなんです、積めないと出場できなくて困ります」と言ってみたのだが、そもそも日本トランスオーシャン航空協賛の大会ではないか、こら。不安な気持ちのまま15分ほど待たされてようやくバイクを載せられる確認が取れ、思わず小さくガッツポーズ。こんなところから今年は試練が始まるなんて思ってもいなかった。

すぐさま明朝一番のANA便で石垣に来る予定の友人に「相当朝早くいかないと自転車積めない可能性あるよ」と脅すアドバイス

おととしまでは西濃運輸の自転車イベント便で往復で2万円以上かけて石垣島にバイクを送っていた。レース後、帰りの飛行機に乗り遅れないよう消耗した体で慌ててバイクを分解して箱詰めして送る手はずを整える、という苦行が待ち受けていた。
だがシーコンエアロコンフォート買ってからは苦行とはおさらば。圧倒的に楽。タイヤ外してバイクのフレームをクイックリリースでシーコンのシャーシに固定すれば終わり。そしてごろごろとキャリーバックのように引っ張って、空港でチェックイン。
そう思っていたが、まさかの飛行機積み込みができないリスクがあろうとは。送料ケチって大会に参加できない、というのはばかばかしい。来月の南紀白浜も相当早くチェックインするほうがいいのかも。離島でないので送っても往復で1万円ぐらいなので悩ましいところだ。

石垣に着きレンタカーをピックアップ。日産Noteは後ろのシート倒せばシーコンに収納したバイク2台を乗せることが可能、優秀。石垣港の前にある東横イン石垣島へ。2泊で9000円弱、スカイレンタカーも2日で8000円弱、ってどれだけ安いのか。やまもとの予約が取れず代わりに焼肉きたうち牧場美崎店でがっつり肉を食べたが、直近石垣牛のレベルが物凄く上がっていて驚く。そして日本最南端のモルトバー、Summer Glassでレアなウイスキー3杯飲んで就寝。

土曜日は朝起きてバイクを組み上げ、一緒に来た会社の同僚が初参加なので9時からバイクコースを車で下見。やはり20㎞地点から大本小学校までの登りが泣けることを再確認。ここです。

そしてバイクの試走も兼ねてスイム会場まで。試泳する気満々で水着に着替えて向かったのだが、泳ごうとしたら大会関係者に止められてしまう。昨年は大会設営している横で楽しくちゃぷちゃぷ泳げたのだが。

 

その後昨年一緒に来たもう一人の友人と合流して、大好きななかよし食堂が残念ながらお休みだったのであさひ食堂でこれでもか、という量のチャンプル定食を食べ、大きくなった腹を抱えながら13時からの大会受付を済ませ、スイム会場で正式に試泳。だがここでもウエットスーツ着ていない、という理由で止められる。いや、特にウエットスーツ着用義務とは競技案内に書いていなかったんだけど。でも結局泳がせてもらった。水温は23度ぐらい、寒いと言っている人もいたけれど私は海パンいっちょで全く問題なく、むしろ気持ちよい。人工ビーチは出来てからまだ日が浅いものの去年よりもサンゴが成長していて魚が増えていた。少し風が強く、浅くて足がつく防波堤の中とはいえ流れがあるので翌日のコンディションが気になる。

夕方の競技説明会の後ノンアルコールでの夕食を終え、がっつり炭水化物を取って早めに就寝。朝4時50分起き。というのもトランジションエリアでの準備を7時前に終わらせておかなければならないスケジュールだからだ。T1すなわちスイムから上がってバイクに乗り換えるところとT2、バイクから戻ってきてランを始めるところが異なるという、オリンピックディスタンスでは珍しい大会設営。
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朝起きるといい感じで曇っていて、風もそれほど強くないという言い訳できないコンディション。ウエットスーツ着ても暑くない。

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スイムは防波堤に囲まれた人工ビーチの中で750mを2周回。安全対策のためコースすべてにコースロープが張られていて最悪何かあってもコースロープにつかまればいいという初心者でも安心できるセットアップ。私は第5ウェーブ。第1ウェーブから8分遅れでのスタート、ちょうど我々が海に出たときに一番速い選手たちが1周回終えて後ろからやってくる。

約900人が海に出るのでやはり相当混みあっていて、最初の数百mは全然思い通りに泳げない。左右から挟まれたり、人が目の前でバタ足やっているのを泳ぐのは嫌なものだ。だが人がいないほうに行ってしまうと、自分で進行方向を確認しなければいけないのでタイムロスになる。難しいところ。

今回のスイムで私が気を付けていたのがまずウエットスーツを着たことで腕の可動域が制限されないようにすること、両手を肩幅より外側に広げて入水し、キャッチからまっすぐ下に掻く無駄のない動き。そしてできれば腕の小さな筋肉の力でなくローリングの力を中心にして前に進むこと。だが海でローリング大きくすると潮や波の影響を受けやすくなる。キックを入れたほうがローリングを意識しやすいのだが、足はバイクとランに残しておきたいという頭が働いてしまう。
今回の目標タイムは30分台前半。泳ぎが苦手なので。
1周回目の陸に戻るところで方向を誤ってタイムロスをしてしまったが、最初の混乱もなくなり2周回目は気持ちよく泳ぐことができた。結局35分かかってしまったものの、混雑がなく方向間違えなければ30分台前半で終わっていたからまあまあということで。

そしてトランジションを経てバイクへ。バイクの目標は1時間半以内。これでランを50分台半ばで走り切ればサブ3トライアスリートの出来上がり。バイクは重いギアを使って膝の上の筋肉でペダルを踏みしめるのではなく、軽めのギアでおしりと背中でペダルを回していく感覚で走るというのが問題意識。そうでないと足がつってしまいランに悪い影響が出る。心肺機能は使っても回復するが、筋肉は使いすぎると回復しないので。

走り始めるとなんだか今一つ体にキレがない。大した登りでない真栄里の交差点あたりで向かい風が吹くと時速30㎞を維持するのが大変。軽めのギアでくるくる回すより、重めのギアをがっつり踏んでいくほうが私的にはタイムが出そうなのだが、ランを考えると今回はその作戦をとるわけにはいかない。風も大して強くないのになかなか時速35㎞が出ない。
そして件の20km地点から結構な登りになり、一番軽いギアまで使って回しながら登っていくものの、相当ゆっくりになってしまう。腰も痛くなってきてロキソニンを飲む。曇っているので消耗の度合いは低いが、なかなか前に進まない。35㎞にも最後の難関があり、そこは何とか乗り切ったがそこから42㎞地点までもう登りはないのに時速30㎞が出ない。バイクが1時間半で終わらないとサブ3にならないが、市街地に入って1時間半経過。やや凹む。そしてもうランパートに入っている人たちがたくさん見え、トランジションエリアに入るときには女性トップの人がゴールしたのが聞こえてきてさらに凹むが、モチベーションを意識して下げない。

ソックス持ってくるのを忘れてしまい、裸足でシューズを履いて走り出す。バイクで踏みすぎると、走り始めに何だかタコ踊りみたいに(実際踊ったことはないが )脚に力が伝わらない謎の感覚になるのだが、今回は大丈夫。去年は漁港の周りの殺風景なところをぐるぐる走らされたが、今回は街中を2周回走るので沿道の応援もうれしい。だが周回折り返しで小学校のグラウンドの中を走ると部活でしごかれているみたいな気分になる。ここでトイレに行ったので2、3分ロスしてしまった。

今回はバイクで脚を使い切らなかったので本当だったらランで全力で挽回しなければいけなかったのだが、最初の1㎞で心拍数が180bpmまで上昇。これでは10㎞持たないかも、と思って何とか脈拍を下げようとするが170までしか下がらない。仕方がないのでそのまま走り切ったが、結局ランは手元の時計で57分弱、公式記録で何とか1時間切り。トイレ分だな。

そして出来上がりは3時間切りには程遠い3時間10分台前半。ゴールしても余力があったことが悔やまれる。自分の限界のはるか手前にもかかわらず、あたかも限界にぶつかったようなふりして力を抜く、という自分の弱さがまた出てしまい、悔いが残った。

一緒に来た会社の同僚は2時間40分切り。バイクは1時間20分台前半、ランは50分切り。翌日彼は筋肉痛が来たが、私は大した痛みは感じなかった。もっと頑張れよ俺。次も同じ同僚と南紀白浜の大会に出る。この悔しさから学ばなければ、私はこのままただのレース完走して満足するだけの人に成り下がってしまうではないか。

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高水山トレイルラン本番:惨敗しました

最近練馬区桜台に東京とは思えない塩分の強さと錆色をした天然温泉が楽しめる銭湯を発見してしまい、ほぼ毎週末460円握りしめて訪問し、温泉で長湯した後に露天風呂の外で冷たい空気にあたりながら疲れた腰や足をがっつりストレッチ、お日様の下でずっとおっさんたちの裸を見たくもないけど見ているとまるで猿の惑星に来たようだわい、と思っていたけれど、全裸で変な格好でずっとストレッチしている私がどう考えても一番お猿のもんきちっぽいのではないか、とようやく気が付いた今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。お勧めします久松湯。東京にありがちな効くのか効かないのか今一つよくわからない黒湯ではなく、まるで有馬温泉のよう。

今日は高水山トレイルラン30㎞本番。公称は30㎞だが、実際は22、3㎞の距離を青梅の駅から少し離れた公園内のスタート地点から標高700m強の山の上にあるお寺まで走って行って折り返してくるレース。ひーこら言いながらアップダウンをこなし、なんとか寺の手前までやってくると、そこからの2㎞で一気に標高400m登り、また一気に降っていくとさっきへっぴり腰になりながら降りてきたとてもきつい斜面を改めて登らされる、という偉大かつ無常なる位置エネルギーの無駄遣い。大体普通に走るのの2倍ぐらいの時間がかかると思っていたので、4時間ほどでゴールできればいいかな、と甘く見積もっていたら岩倉具視石原さとみを間違えるぐらいの大間違い。

前置きが長くなったが、結果から言うと惨敗。というかむしろ大惨敗。タイムは4時間40分。マラソンとトライアスロンを始めてまだ5年ほどしか経験がないが、その経験の中でも最もカラダにそしてメンタルに厳しいレースの一つだった。

登りはぼちぼちよかったけれど、慣れないトレイルランで普段ロードではあまり使わない両脚のふくらはぎと右足の大腿四頭筋がつってしまい、両脚つったまま山を登り降りして合計10㎞以上進むってどんな罰ゲームよ、という地獄の特訓2時間40分状態。膝の上の筋肉で踏ん張ることができないため下りでタイムを稼ぐことがままならず、カットオフタイムの10分前になんとかゴール。そして途中でエスケープできるルートはあまりなく、リタイアしたランナーを回収してくれるバスなどは山の中なので全くなし。つまり、どんなに辛くてもギブアップしようがなかったということだ。

一緒に来たトレランバカは3時間5分程度でフィニッシュ、他の2人は3時間半と3時間50分でゴール。もう一人は最初の関門を通過できずに10㎞でゲームオーバー。結局私がゴールするまで結構な時間みんなを待たせてしまった。

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事前に試走しに来た時も脚がつってしまって辛かったので、本番前日は栄養価の高い食事をたくさん食べ、栄養が脚の筋肉にしっかり流れていくよう下半身を念入りにストレッチ。当日も家で普通に朝食を摂った後、青梅に向かう電車の中でおにぎり3個食べて塩分とエネルギー補給。フラスコにはMag-on3袋を入れて、つりそうになる前に飲めるように準備。
けれど、Mag-onが効くのは汗で電解質が大きく失われた場合で、今回のようにもろに筋肉を酷使して乳酸が溜まり過ぎて足がつってしまう場合はあまり役に立たなかった。どちらかというと乳酸を分解するクエン酸を摂取した方がよかったかもしれない。

標高715m地点の常福院不動堂で下の写真を撮ったのは正午。2時間で折り返しまで来ていたのに、帰りは下りが多いのに2時間40分かかっているというのはなかなか厳しい。

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お寺の近くには積雪が残り、冷たい雨の降っていた昨日がレース本番だったらゆっくり走っていると確実に低体温症になっていた気がする。スタート地点は暖かく、水もぬるんでミミズが眠りから目覚めて這い出してきていたのだが、直径が1㎝ぐらいありそうな大物がたくさんいて驚かされた。

今回はっきりわかったのは、トレイルランはマラソンの延長線上にあるスポーツではない、ということだ。マラソンをどんなに快調に走れたとしても、トレイルランを快調に走れるとは限らない。ハードな登り下りのあるマラソン大会というのはあまりないけれど、今回の高水山トレイルランの獲得標高は1484mだ。トレイルが狭いので登りは渋滞し走れず歩いて登ることが多いが、ランニングで使う筋肉とは別の筋肉を酷使する。
直近マラソンで調子いいからと言って勢い余ってトレラン走ろうというのは相当無理がある、というかPlease come here the day before yesterday、おとといきやがれという感じ。

トレイルランでは登りは渋滞するのも含めてなかなかタイム差が生まれにくく、速い人は下りを木の根や岩に脚を取られることなく高速ピッチ走法で忍者のように駆け抜ける。聞くと、4歩先を見ながら走っていて、3歩先ぐらいまではどこに着地するか頭にインプットしてあって、足元見ずに走るらしい。1歩ずつえっちらおっちら降りていく私とは次元が違い過ぎる。
登りも下りも小さめのストライドで脚の筋肉ではなく心肺に負担をかけて走る、というのはトライアスロンのバイクやランに通じるものがある、と思った。

ともあれ、辛い状況の中でも泣き言を言わず、リタイヤしようとも思わず、最後まで走り切った自分はエライ、と自画自賛。だらだら走っていると辛いのがなかなか終わらないので、むしろサクッと走り切ってしまった方が楽なのだが、今回ばかりは脚が動かず辛い時間帯が長く続いた。修行足りなさすぎ。

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ゴール10mぐらい手前でのショット。


レース終了後、駅の近くで何か食べるか、ということで友人たちと悩みつつ、たまたま入った居酒屋の渋いこと。見よこの佇まい、私が愛する昭和の居酒屋。赤提灯がまたいい。銀嶺、というお店。お母さんが一人で切り盛りしていた。

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わたしがフィニッシュするのが遅かったせいでみんなを空腹のまま待たせてしまい、3時過ぎからの遅い昼食。5人でキリンの大瓶を飲みながらお店にあるほぼ全種類のおでんと焼鳥を平らげ、おしんこも何度もお代わりし、いわしを焼いてもらったり澤乃井飲んだりして楽しく酔っ払った。
何を頼んでもおいしいし、おかみさんも優しくてすごくいい店で感心して、ウェブで調べてみると実は青梅で最も歴史あり、かつ東京の居酒屋としても相当有名な、吉田類の居酒屋放浪記にも出たことある名店であることが判明。恐れ入りました。

奥の座敷はまるでおばあちゃんの家に遊びに行った時のようなタイムスリップ感。腹をすかせた運動帰りのおっさん5人でたらふく飲み食いしてお勘定は2万1千円。信じられない。 

f:id:KodomoGinko:20170402220938j:image銀嶺にはまた来たいが、あの苦行をもう一度やりたいかと聞かれるとなかなかすぐにうん、とは言い難い。まあ来年のレースの心配をするより、とりあえず4月16日の石垣島トライアスロンまで体調を整えるのが先決かもしれない。

www.bs-tbs.co.jp

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