自転車操業一筋42年

世の中の「意識高い系」トライアスリートについていけない泳ぎがヘタで意志が弱いサラリーマン、永遠の42歳後厄、が初フルマラソン完走後3年でアイアンマン70.3のフィニッシャーに。フルマラソンサブ4達成後の次の目標はOD3時間切りです。

石垣島トライアスロン 2016に行ってきたでござるの巻

先日、早起きして朝飯食べずに久しぶりにバイクの練習で甲州街道を調布から尾根幹出て50キロ走って津久井湖畔のシャレオツカフェで朝陽を受けて光る湖見ながらステキなブランチ食べよう、と意気込んでいたのに尾根幹の壁のような坂に圧倒されてへこたれた挙句、道間違えてなぜか気づいたら町田の吉野家に吸い込まれ、有線で流れてくる昔の浜崎あゆみが意外と悪くないじゃんと懐かしく思いながら牛丼の大盛り、生卵味噌汁お新香付きをガツガツ美味い美味いと平らげてしまい、満腹で幸福感に満たされたあとふと自分はここで一体何をしているのかわからなくなって呆然とした今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。牛丼屋なのに740円も使っちまったぞ、おい。

今年初戦の石垣島。金曜日午後半休をいただき、一度帰宅してシーコンのバッグに入れたバイクをクルマに積み羽田へ。帰宅した時に娘がいたので目印代わりに書いてもらった。
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羽田でチェックインした時にJALの地上職員のお姉さんはこの貼り紙につき完全スルーだったので、冷静に考えると目の前にいる中年男性は、ひらがなしか書けない頭がちょっと弱い人なのでは?と思われたのかも知れない。
初めてバイクを飛行機に預けたが特段の問題なし。石垣島ではターンテーブルに乗せるのではなく職員の方が手で持ってきてくれた。

問題はその後。クルマつながり、ヘビメタ(笑)つながり、最近Perfumeつながりの友人が石垣空港でレンタカーを借りてくれていたのだが、ヴィッツみたいなリアゲートのある車かと思ったらまさかのマツダアクセラ、というか4ドアセダン。レンタカー会社のお姉さんとともに一生懸命バイクを乗せようとするがトランクには乗らない。最悪組み立てて乗って行けばいいので焦りはしなかったが、頑張って後部座席に入れてみたら入ってホッとする。
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スイム会場を覗いてから東横インにチェックイン。意外と部屋が広くて、バイクを入れてもスペースが残る。シングルの部屋だがベッドも大きくて快適。2泊で9000円で朝ごはんもタダだなんて素敵。バイクを無事組み上げる。すぐ組み立てられて楽だった。


夕食は焼肉やまもとへ。最初のタンから打ちのめされるぐらい旨い。上ロースや上カルビも。はっきり言って焼肉という食べ物に対する考え方を改めさせられるレベル。恐るべし石垣牛
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普段ならこんなに食べることはないぐらいの量を食べてしまい、泡盛3合飲んで酔っ払う。泡盛ってアルコール度数30度ぐらいだから、日本酒3合の気分で飲むと危険。ウイスキーが45度だから、ウイスキーストレート換算で360ml、ショット8杯分。それはまずい。翌土曜日はレース前日だから飲めないことを考えると、金曜日の夜に石垣島のバーにでも行こうと思っていたが流石に撃沈してそのまま爆睡。

土曜日は朝食後友人と軽くバイクの試走に。その後クルマでバイクコースの下見へ。コースは市内中心部から東の山側の空港の裏を抜けて北上してから島を東から西に横断し、海岸線に一度出てから市内中心部に戻ってくる。島を東西に横断する途中には山があり、20㎞地点からの結構きつい登りと、35㎞地点からのまあまあの登り。

そしてスイム会場に行って試泳。去年は悪天候で泳げなかった人工ビーチ。コースロープ設営をしている横で邪魔にならないように泳ぐ。周りを防波堤で囲まれているのでうねりも潮も波もなく、水も透明度が高い。ウエットスーツ着なくても水温もちょうどよく、体もぷかぷか浮かぶので一安心。防波堤の近くに行ったら熱帯魚が泳いでいて、素潜りしているだけでも結構楽しめた。
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戻ってきて大好きななかよし食堂でランチ。ゴーヤチャンプル食べて旨い。
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バスターミナル裏の海坊主、という喫茶店はサイフォンでコーヒー入れてくれて雰囲気もいいので友人を連れていき、コース攻略などにつき語り合う。といっても「あの登りはやばい」みたいな会話に終始するのだが。ちなみに彼はオリンピックディスタンス初挑戦。

そして宿に戻って私は一人でバイクの練習へ。コースとは反対周りにフサキビーチからやいま村の手前まで。30㎞過ぎのきつめの登りを一度試しておきたかったから。前回尾根幹行ったときは、久々のバイクでの長躯だったこともあり調子がつかめず、体幹の筋肉がうまく使えずに結果として太ももの筋肉に負担が行き、固まってしまった筋肉が骨盤を引っ張って前傾させたために腰痛になってしまった。試走の時は腸腰筋や腹筋を意識して、サドルの上で骨盤を立てるように気を付けた。まあそこそこの登りだったけれど何とかなるはず。

それから昨年も見てもらった「のぶ整体院」へ行き、肩甲骨の裏と骨盤周りの筋肉のマッサージをしてもらう。「去年も固かったですけど今年も固いですねー」と言われるが全く否定できない。そして夕食をどこで食べたらいいか教えてもらう。「ひとし」さんは何を食べてもおいしく、「久松」さんは博多出身の料理人が一人でやっている地元の人中心の店、石垣島ビレッジの2階にも二つほどおいしい店があるのと、秋田料理の店「紅ほっぺ」(他の人からも石垣の秋田料理の店が旨いと聞いたことがある)のおばんざいが旨い、とのこと。

ひと風呂浴びた後に競技説明会へ行き、6時から久松で夕食。全く観光客がいなかったけれど、もっと評価されていいはず。街の中心からすぐだし、丁寧に作っているし、値段も手ごろ。

本番当日は5時15分起きなので早々に引き上げる。東横インはファシリティはそんなに悪くないけれど安普請なので廊下の声や周りの部屋の椅子を引きずる音などが響くのだが、意外と熟睡できた。

そしていよいよ本番。6時半にトランジションエリア入り。間違えてバイクの後ろ側に荷物をセットしてしまって、隣の人に指摘されて直す。
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いい感じに曇っていて陽射しがきつくない。だがウエットスーツの下を履くと汗だらだら。さすが石垣。スタートまで給水を欠かさない。いつも何か忘れ物をしたかも、と思って強迫神経症みたいになるのだが、今回はワセリンを塗るときのコンビニ袋と競技終了後の着替えを忘れただけで比較的軽症。
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今年初レースで緊張していることを自覚するが、試泳を済ませるとリラックスできた。何の言い訳もないとてもいいコンディションの中、いよいよ競技開始。スイム40分、バイク1時間25分、ラン55分の3時間が目標。

私は第4ウェーブ。スイムは750mの周回コースを2周。最初のバトルを避けるために外側にポジションをとりスタート。最近スイムのレッスンで意識しているキャッチとプルをしっかりと区別して、指先から肘までを一直線にして面で水をかく、という動作を繰り返す。透明度も高く、全面に張ってあるコースロープのおかげであらぬ方向に行ってしまうことがないので安心。苦手のスイムはいつも途中で辛くなって休んでしまうのだが、今回は休むことなく気持ちよく泳げ、結果1周目は手元計測で18分ぐらい。悪くない。給水して2周目に入り、無事スイム終了。その時ラップを取った際にストップウォッチを止めてしまい、タイムが分からなくなってしまった。

トランジションでウエットスーツを脱ぐのに手間取りタイムロス。急いで出発。最初に橋を渡る登りがあり、そこから加速して市街地へ。体がバイクに適応するのに時間がかかり、最初の5㎞ほどはなんか違うなあ、と思いながら走る。その後後ろから来た外国人に抜かれそうになってついていくことにしたら、少しずつ調子が出てきた。その人は常に時速30㎞越えで走っている感じだったので引っ張ってもらえた。

キープレフトしないおっさんと何度か絡み、おっさんを抜き終わって左に寄せたところ「幅寄せすんじゃねえよバカ野郎」と叫ばれる。「だったら左に寄れよ」と言い返す。またそのおっさんと絡んでいたところ、後ろから「右から抜きます」と大声で言われている人が来たのにおっさんは左に寄らず、結局その人は左側にいる私と右側を譲らないおっさんの間を抜かざるを得ないことに。クルマと一緒で追越し車線は開けときなさいっつうの。ルール知らないおっさんがTTバイク乗ってるってどういうことなのよ。

20㎞を超えたあたりでかなりきつい登りが立ちはだかる。下りで抜くより登りで抜くほうがかっこいい、という美学はあるのだが、なかなか難しい。じりじりと日が照ってきて体力を奪う。気温は28度程度だろうか。スイムで張ってきていた右側の腰が気になり始め、腰痛になっては困るからロキソニンを服用。

その難所をこなすとあとは基本的に下り。ランに備えて足がつらないサプリメントを飲んだのだが、東京マラソンの時と同様に大失敗。粒が大きすぎて飲み下すのに文字通り四苦八苦、結局バイクを止めて嘔吐。横にいたギャラリーのお母さんもドン引き。っていうか俺も自分で引くわ。そして体力も消耗。

そこから持ち直してゴールを目指すが、南下していく際に向かい風が厳しくなる。踏んでいる負荷の感じだと時速30㎞は超えているはずなのに、メーターを見ると27,8㎞。前走者の背中が遠い。市街地が終わり、最後のサザンゲートブリッジの登りでまた体力を削られ、バイク終了。今回はオリンピックディスタンスよりも2㎞長い42㎞だったので1時間25分ぐらいを目標にしていたのだが、手元の時計で1時間半を超えていた。

そしてラン。走り出すと膝の上の筋肉が両脚ともつりそう。東京マラソンの悪夢再びか、と思って気持ちが萎える。つらないサプリで失敗した後、MagOnでマグネシウムとエネルギー摂取したのだが効き目が出るのに時間がかかる。とりあえずだましだまし走り出す。走ったり歩いたり。

コースは潤いのないコースで、港の周りのコンクリートアスファルトの上を淡々と走る。でもギャラリーが一生懸命応援してくれるのがうれしい。そしてエイドにコーラがあるのがうれしい。冷たいコーラのカフェインと砂糖が脳に染み入って即効いてくるのが分かる。スッチー姿の日本トランスオーシャン航空のお姉さんに手渡ししてもらったぞ。コーラは全てのトライアスロンに標準装備にしてもらいたい。

結局何とか2周回をこなしてゴール。最後はキャップとサングラスを外し、ゼッケンをまっすぐに直していざゴールテープを切ろう、としていたら後ろからダッシュしてきたさっき抜いたばかりのおっちゃんに先にテープを切られてしまった。用意してくれた中学生のボランティアが爆笑していた。

結局出来上がりは3時間18分。スイムは目標より速く、バイクとランはいけてない。道端カレンさんには30分以上負けてしまった。というのはどうでもいいのだが、大事なことはメンタルで自分に負けてしまったことだ。弱ええ俺。もっと死ぬ気で頑張れよ俺。終わった後普通に会話できるぐらいの体力残さないで使い果たすまで追い込めよ俺。ココロのリミッターが早く作動しすぎ。そんなに自分のこと大事にし過ぎなくても。

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リザルトを見ると、3位に入った人は私の1つ上。6位に入った方は53歳と、私ももう少し頑張ればまだ伸びしろがあるかもしれない。今年45なのでアラフィフではありますが、精進しようと改めて思いました。次は5月24日の南紀白浜。さてどうなることやら。

 

 

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