自転車操業一筋42年

世の中の「意識高い系」トライアスリートについていけない泳ぎがヘタで意志が弱いサラリーマン、永遠の42歳後厄、が初フルマラソン完走後3年でアイアンマン70.3のフィニッシャーに。フルマラソンサブ4達成後の次の目標はOD3時間切りです。

石垣島トライアスロン2017に行ってきたの巻

石垣島に向かう3時間の空の旅で読書でもしよう、と思って本屋をうろうろと見て歩き、「そうだ、これが今の俺に一番足りていないものだ!この本読んで意志強くやり抜く力をつけよう!」と思って「やり抜く力 GRIT 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」という本を買って読み始めたのはいいけれど、結局最後まで読書をやり抜く力がなくて途中でほったらかしにしてある今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

今年の初戦、石垣島トライアスロンに行ってきた。金曜日午前中だけ仕事して、一度帰宅しバイクや荷物を車に積み込んで羽田へ。バイクをあっさり飲み込んでくれるステーションワゴンを買ってよかったと思う瞬間。

しかしまさかの展開。羽田でJAL手荷物カウンターにて「お客様、この飛行機にはすでに22台自転車がチェックインされていて、もしかすると貨物室のスペースの都合上お客様の自転車はこの機材に乗せられないかもしれません、至急確認します」と言われる。いつもより早くカウンターに行ったにも関わらず大ショック。「何かの大会ですか?」と聞かれて「そうなんです、積めないと出場できなくて困ります」と言ってみたのだが、そもそも日本トランスオーシャン航空協賛の大会ではないか、こら。不安な気持ちのまま15分ほど待たされてようやくバイクを載せられる確認が取れ、思わず小さくガッツポーズ。こんなところから今年は試練が始まるなんて思ってもいなかった。

すぐさま明朝一番のANA便で石垣に来る予定の友人に「相当朝早くいかないと自転車積めない可能性あるよ」と脅すアドバイス

おととしまでは西濃運輸の自転車イベント便で往復で2万円以上かけて石垣島にバイクを送っていた。レース後、帰りの飛行機に乗り遅れないよう消耗した体で慌ててバイクを分解して箱詰めして送る手はずを整える、という苦行が待ち受けていた。
だがシーコンエアロコンフォート買ってからは苦行とはおさらば。圧倒的に楽。タイヤ外してバイクのフレームをクイックリリースでシーコンのシャーシに固定すれば終わり。そしてごろごろとキャリーバックのように引っ張って、空港でチェックイン。
そう思っていたが、まさかの飛行機積み込みができないリスクがあろうとは。送料ケチって大会に参加できない、というのはばかばかしい。来月の南紀白浜も相当早くチェックインするほうがいいのかも。離島でないので送っても往復で1万円ぐらいなので悩ましいところだ。

石垣に着きレンタカーをピックアップ。日産Noteは後ろのシート倒せばシーコンに収納したバイク2台を乗せることが可能、優秀。石垣港の前にある東横イン石垣島へ。2泊で9000円弱、スカイレンタカーも2日で8000円弱、ってどれだけ安いのか。やまもとの予約が取れず代わりに焼肉きたうち牧場美崎店でがっつり肉を食べたが、直近石垣牛のレベルが物凄く上がっていて驚く。そして日本最南端のモルトバー、Summer Glassでレアなウイスキー3杯飲んで就寝。

土曜日は朝起きてバイクを組み上げ、一緒に来た会社の同僚が初参加なので9時からバイクコースを車で下見。やはり20㎞地点から大本小学校までの登りが泣けることを再確認。ここです。

そしてバイクの試走も兼ねてスイム会場まで。試泳する気満々で水着に着替えて向かったのだが、泳ごうとしたら大会関係者に止められてしまう。昨年は大会設営している横で楽しくちゃぷちゃぷ泳げたのだが。

 

その後昨年一緒に来たもう一人の友人と合流して、大好きななかよし食堂が残念ながらお休みだったのであさひ食堂でこれでもか、という量のチャンプル定食を食べ、大きくなった腹を抱えながら13時からの大会受付を済ませ、スイム会場で正式に試泳。だがここでもウエットスーツ着ていない、という理由で止められる。いや、特にウエットスーツ着用義務とは競技案内に書いていなかったんだけど。でも結局泳がせてもらった。水温は23度ぐらい、寒いと言っている人もいたけれど私は海パンいっちょで全く問題なく、むしろ気持ちよい。人工ビーチは出来てからまだ日が浅いものの去年よりもサンゴが成長していて魚が増えていた。少し風が強く、浅くて足がつく防波堤の中とはいえ流れがあるので翌日のコンディションが気になる。

夕方の競技説明会の後ノンアルコールでの夕食を終え、がっつり炭水化物を取って早めに就寝。朝4時50分起き。というのもトランジションエリアでの準備を7時前に終わらせておかなければならないスケジュールだからだ。T1すなわちスイムから上がってバイクに乗り換えるところとT2、バイクから戻ってきてランを始めるところが異なるという、オリンピックディスタンスでは珍しい大会設営。
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朝起きるといい感じで曇っていて、風もそれほど強くないという言い訳できないコンディション。ウエットスーツ着ても暑くない。

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スイムは防波堤に囲まれた人工ビーチの中で750mを2周回。安全対策のためコースすべてにコースロープが張られていて最悪何かあってもコースロープにつかまればいいという初心者でも安心できるセットアップ。私は第5ウェーブ。第1ウェーブから8分遅れでのスタート、ちょうど我々が海に出たときに一番速い選手たちが1周回終えて後ろからやってくる。

約900人が海に出るのでやはり相当混みあっていて、最初の数百mは全然思い通りに泳げない。左右から挟まれたり、人が目の前でバタ足やっているのを泳ぐのは嫌なものだ。だが人がいないほうに行ってしまうと、自分で進行方向を確認しなければいけないのでタイムロスになる。難しいところ。

今回のスイムで私が気を付けていたのがまずウエットスーツを着たことで腕の可動域が制限されないようにすること、両手を肩幅より外側に広げて入水し、キャッチからまっすぐ下に掻く無駄のない動き。そしてできれば腕の小さな筋肉の力でなくローリングの力を中心にして前に進むこと。だが海でローリング大きくすると潮や波の影響を受けやすくなる。キックを入れたほうがローリングを意識しやすいのだが、足はバイクとランに残しておきたいという頭が働いてしまう。
今回の目標タイムは30分台前半。泳ぎが苦手なので。
1周回目の陸に戻るところで方向を誤ってタイムロスをしてしまったが、最初の混乱もなくなり2周回目は気持ちよく泳ぐことができた。結局35分かかってしまったものの、混雑がなく方向間違えなければ30分台前半で終わっていたからまあまあということで。

そしてトランジションを経てバイクへ。バイクの目標は1時間半以内。これでランを50分台半ばで走り切ればサブ3トライアスリートの出来上がり。バイクは重いギアを使って膝の上の筋肉でペダルを踏みしめるのではなく、軽めのギアでおしりと背中でペダルを回していく感覚で走るというのが問題意識。そうでないと足がつってしまいランに悪い影響が出る。心肺機能は使っても回復するが、筋肉は使いすぎると回復しないので。

走り始めるとなんだか今一つ体にキレがない。大した登りでない真栄里の交差点あたりで向かい風が吹くと時速30㎞を維持するのが大変。軽めのギアでくるくる回すより、重めのギアをがっつり踏んでいくほうが私的にはタイムが出そうなのだが、ランを考えると今回はその作戦をとるわけにはいかない。風も大して強くないのになかなか時速35㎞が出ない。
そして件の20km地点から結構な登りになり、一番軽いギアまで使って回しながら登っていくものの、相当ゆっくりになってしまう。腰も痛くなってきてロキソニンを飲む。曇っているので消耗の度合いは低いが、なかなか前に進まない。35㎞にも最後の難関があり、そこは何とか乗り切ったがそこから42㎞地点までもう登りはないのに時速30㎞が出ない。バイクが1時間半で終わらないとサブ3にならないが、市街地に入って1時間半経過。やや凹む。そしてもうランパートに入っている人たちがたくさん見え、トランジションエリアに入るときには女性トップの人がゴールしたのが聞こえてきてさらに凹むが、モチベーションを意識して下げない。

ソックス持ってくるのを忘れてしまい、裸足でシューズを履いて走り出す。バイクで踏みすぎると、走り始めに何だかタコ踊りみたいに(実際踊ったことはないが )脚に力が伝わらない謎の感覚になるのだが、今回は大丈夫。去年は漁港の周りの殺風景なところをぐるぐる走らされたが、今回は街中を2周回走るので沿道の応援もうれしい。だが周回折り返しで小学校のグラウンドの中を走ると部活でしごかれているみたいな気分になる。ここでトイレに行ったので2、3分ロスしてしまった。

今回はバイクで脚を使い切らなかったので本当だったらランで全力で挽回しなければいけなかったのだが、最初の1㎞で心拍数が180bpmまで上昇。これでは10㎞持たないかも、と思って何とか脈拍を下げようとするが170までしか下がらない。仕方がないのでそのまま走り切ったが、結局ランは手元の時計で57分弱、公式記録で何とか1時間切り。トイレ分だな。

そして出来上がりは3時間切りには程遠い3時間10分台前半。ゴールしても余力があったことが悔やまれる。自分の限界のはるか手前にもかかわらず、あたかも限界にぶつかったようなふりして力を抜く、という自分の弱さがまた出てしまい、悔いが残った。

一緒に来た会社の同僚は2時間40分切り。バイクは1時間20分台前半、ランは50分切り。翌日彼は筋肉痛が来たが、私は大した痛みは感じなかった。もっと頑張れよ俺。次も同じ同僚と南紀白浜の大会に出る。この悔しさから学ばなければ、私はこのままただのレース完走して満足するだけの人に成り下がってしまうではないか。

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高水山トレイルラン本番:惨敗しました

最近練馬区桜台に東京とは思えない塩分の強さと錆色をした天然温泉が楽しめる銭湯を発見してしまい、ほぼ毎週末460円握りしめて訪問し、温泉で長湯した後に露天風呂の外で冷たい空気にあたりながら疲れた腰や足をがっつりストレッチ、お日様の下でずっとおっさんたちの裸を見たくもないけど見ているとまるで猿の惑星に来たようだわい、と思っていたけれど、全裸で変な格好でずっとストレッチしている私がどう考えても一番お猿のもんきちっぽいのではないか、とようやく気が付いた今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。お勧めします久松湯。東京にありがちな効くのか効かないのか今一つよくわからない黒湯ではなく、まるで有馬温泉のよう。

今日は高水山トレイルラン30㎞本番。公称は30㎞だが、実際は22、3㎞の距離を青梅の駅から少し離れた公園内のスタート地点から標高700m強の山の上にあるお寺まで走って行って折り返してくるレース。ひーこら言いながらアップダウンをこなし、なんとか寺の手前までやってくると、そこからの2㎞で一気に標高400m登り、また一気に降っていくとさっきへっぴり腰になりながら降りてきたとてもきつい斜面を改めて登らされる、という偉大かつ無常なる位置エネルギーの無駄遣い。大体普通に走るのの2倍ぐらいの時間がかかると思っていたので、4時間ほどでゴールできればいいかな、と甘く見積もっていたら岩倉具視石原さとみを間違えるぐらいの大間違い。

前置きが長くなったが、結果から言うと惨敗。というかむしろ大惨敗。タイムは4時間40分。マラソンとトライアスロンを始めてまだ5年ほどしか経験がないが、その経験の中でも最もカラダにそしてメンタルに厳しいレースの一つだった。

登りはぼちぼちよかったけれど、慣れないトレイルランで普段ロードではあまり使わない両脚のふくらはぎと右足の大腿四頭筋がつってしまい、両脚つったまま山を登り降りして合計10㎞以上進むってどんな罰ゲームよ、という地獄の特訓2時間40分状態。膝の上の筋肉で踏ん張ることができないため下りでタイムを稼ぐことがままならず、カットオフタイムの10分前になんとかゴール。そして途中でエスケープできるルートはあまりなく、リタイアしたランナーを回収してくれるバスなどは山の中なので全くなし。つまり、どんなに辛くてもギブアップしようがなかったということだ。

一緒に来たトレランバカは3時間5分程度でフィニッシュ、他の2人は3時間半と3時間50分でゴール。もう一人は最初の関門を通過できずに10㎞でゲームオーバー。結局私がゴールするまで結構な時間みんなを待たせてしまった。

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事前に試走しに来た時も脚がつってしまって辛かったので、本番前日は栄養価の高い食事をたくさん食べ、栄養が脚の筋肉にしっかり流れていくよう下半身を念入りにストレッチ。当日も家で普通に朝食を摂った後、青梅に向かう電車の中でおにぎり3個食べて塩分とエネルギー補給。フラスコにはMag-on3袋を入れて、つりそうになる前に飲めるように準備。
けれど、Mag-onが効くのは汗で電解質が大きく失われた場合で、今回のようにもろに筋肉を酷使して乳酸が溜まり過ぎて足がつってしまう場合はあまり役に立たなかった。どちらかというと乳酸を分解するクエン酸を摂取した方がよかったかもしれない。

標高715m地点の常福院不動堂で下の写真を撮ったのは正午。2時間で折り返しまで来ていたのに、帰りは下りが多いのに2時間40分かかっているというのはなかなか厳しい。

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お寺の近くには積雪が残り、冷たい雨の降っていた昨日がレース本番だったらゆっくり走っていると確実に低体温症になっていた気がする。スタート地点は暖かく、水もぬるんでミミズが眠りから目覚めて這い出してきていたのだが、直径が1㎝ぐらいありそうな大物がたくさんいて驚かされた。

今回はっきりわかったのは、トレイルランはマラソンの延長線上にあるスポーツではない、ということだ。マラソンをどんなに快調に走れたとしても、トレイルランを快調に走れるとは限らない。ハードな登り下りのあるマラソン大会というのはあまりないけれど、今回の高水山トレイルランの獲得標高は1484mだ。トレイルが狭いので登りは渋滞し走れず歩いて登ることが多いが、ランニングで使う筋肉とは別の筋肉を酷使する。
直近マラソンで調子いいからと言って勢い余ってトレラン走ろうというのは相当無理がある、というかPlease come here the day before yesterday、おとといきやがれという感じ。

トレイルランでは登りは渋滞するのも含めてなかなかタイム差が生まれにくく、速い人は下りを木の根や岩に脚を取られることなく高速ピッチ走法で忍者のように駆け抜ける。聞くと、4歩先を見ながら走っていて、3歩先ぐらいまではどこに着地するか頭にインプットしてあって、足元見ずに走るらしい。1歩ずつえっちらおっちら降りていく私とは次元が違い過ぎる。
登りも下りも小さめのストライドで脚の筋肉ではなく心肺に負担をかけて走る、というのはトライアスロンのバイクやランに通じるものがある、と思った。

ともあれ、辛い状況の中でも泣き言を言わず、リタイヤしようとも思わず、最後まで走り切った自分はエライ、と自画自賛。だらだら走っていると辛いのがなかなか終わらないので、むしろサクッと走り切ってしまった方が楽なのだが、今回ばかりは脚が動かず辛い時間帯が長く続いた。修行足りなさすぎ。

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ゴール10mぐらい手前でのショット。


レース終了後、駅の近くで何か食べるか、ということで友人たちと悩みつつ、たまたま入った居酒屋の渋いこと。見よこの佇まい、私が愛する昭和の居酒屋。赤提灯がまたいい。銀嶺、というお店。お母さんが一人で切り盛りしていた。

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わたしがフィニッシュするのが遅かったせいでみんなを空腹のまま待たせてしまい、3時過ぎからの遅い昼食。5人でキリンの大瓶を飲みながらお店にあるほぼ全種類のおでんと焼鳥を平らげ、おしんこも何度もお代わりし、いわしを焼いてもらったり澤乃井飲んだりして楽しく酔っ払った。
何を頼んでもおいしいし、おかみさんも優しくてすごくいい店で感心して、ウェブで調べてみると実は青梅で最も歴史あり、かつ東京の居酒屋としても相当有名な、吉田類の居酒屋放浪記にも出たことある名店であることが判明。恐れ入りました。

奥の座敷はまるでおばあちゃんの家に遊びに行った時のようなタイムスリップ感。腹をすかせた運動帰りのおっさん5人でたらふく飲み食いしてお勘定は2万1千円。信じられない。 

f:id:KodomoGinko:20170402220938j:image銀嶺にはまた来たいが、あの苦行をもう一度やりたいかと聞かれるとなかなかすぐにうん、とは言い難い。まあ来年のレースの心配をするより、とりあえず4月16日の石垣島トライアスロンまで体調を整えるのが先決かもしれない。

www.bs-tbs.co.jp

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高水山トレイルランの予行練習に行ってきた

寒い季節のランニングに必需品の手袋、走っていて汗拭ったり鼻水拭いたりするし、またレース中つけていて暑く感じた時は最悪捨ててしまうこともあるかと思って100円ショップで買ったものを使っていたのだが、この前Facebookを見ていたら2013年に熊本城マラソン完走した時に今使っている100均フリース手袋でばっちりピースサインしている写真が出てきて、自分のもの持ちの良さにかなりびっくりした今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。1年あたり27円という計算になりますな。

年初伊東の山の中を走ってトレランの気持ちよさに目覚めたこともあり、4月2日に開催される青梅高水山トレイルラン30㎞の部に参加することにした。初めてのトレイルランニングのレースを前に、練習と下見を兼ねて一度走りに行ってこよう、ということで電車に乗って青梅まで行き、本番30㎞の半分を走ってみることに。


前回伊東で走った時は普通のランニングシューズで走ったので、今回もそれでOKかと思っていたが、結論から言うと全然ダメ。伊東や三浦半島は、広葉樹の落ち葉がカサカサいう中を走ったので問題なかったが、高水山は岩が崩れてコース上に石になって落ちているところが多く、普通のランニングシューズでは斜度があるところでは滑って危ない。また登り下りもきつく木の根っこを踏み分けて進むようなところもやはりトレランシューズでないと歯が立たなかった。

その日は東京マラソンの前の土曜日、走り出しから結構いい天気。青梅の駅からレースのスタート地点のある風の子太陽の子広場まで行く間からすでに汗が出てくる。日差しも強く、気温以上に暑く感じる。一緒に行った仲間はトレラン百戦錬磨が2人、そこそこのトレイルランナーが1人、槍ヶ岳とか登っているガチな登山好きが1人、それにくたびれた私。そして私がしている手袋が超長持ちしている100均フリース手袋。指先が切れているので何となくDAIGOの手袋を思わせるので、それっぽいポーズをしてみたが完全にGDGD。(グダグダ、です)

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そして足元はASICS GT2000のちょっと古めのモデル。タイツはふるさと納税

花粉がものすごく飛んでいる気がする。杉の葉っぱが真っ茶色で、花粉症の人が見たら卒倒しそうなぐらいだ。それなのに意外とハイキングの人たちが多く、邪魔にならないようあいさつしながら追い越していく。

しかし登りがきつい。この週は仕事もきつかったしあまり炭水化物を摂らなかった上に飲み過ぎたせいか、体が明らかに重い。ランの練習で仲間に引き離されることはほぼなかったのに、少しずつ置いていかれる。そして足がつる予感。私はバイクもランも平坦なところをそこそこ早く走るのは苦手ではないのだが、アップダウンが入ると途端に周りに抜かれることが多くなる。車でいうとトルクが少ない高回転型のエンジン積んでいるようなものか。
仕方がないので5㎞も行かないうちにMag-onでマグネシウム補給し、友人が持っていた経口補水液OS-1と私のアミノバリューを交換してもらう。途中でリタイアしたくないし。OS-1は普段飲むとクソ不味いが、体がミネラル欲しているときに飲むと激旨。

余裕があればiPhoneでブログ用の写真を撮ったりしながら走るのだが、今回は全く余裕なし。登りもきついが下りも予想以上に険しくて、それなりのスピードで走るのは結構難しいところが多い。別の言い方をするとそれなりのテクニックがないと下りが早く降りられない。こんな狭いところで本番ゆっくり降りていたりすると後ろから思いっきりプレッシャー掛けられたりするかも、と思うとビビる。トライアスロンのスイムでバトルに巻き込まれたくないから後ろから出る、みたいなものか。

8㎞ちょっとを走り、物凄い急斜面を下ると榎峠、成木街道に出る。そこで一休みしたのだが、そこからがまた修行。榎峠からゴールの高水神社、というか常福院まで2㎞で350メートル登る。平均斜度17.5%。榎峠からの登りが半端なく、この道が階段じゃなくて坂なのは安全基準に違反しているのでは、と思えてしまうぐらいの斜度。
北斜面を走ると体が冷えるが、半袖のTシャツのまま大汗をかきながら仲間に遅れること数分で常福院にゴール。トレランバッグを降ろすと背中から物凄い湯気が立ったのでみんなが大笑い。

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標高750mぐらいだが、明らかに青梅の駅とは気温が違い、しばらく休んでいるうちに汗がどんどん冷えてきたのでウインドブレーカーを着込んだ。もう少し休みたかったが、あまり休むと体が冷えてさらに足がつったりするので補給が終わるとそそくさと出発。

下りは転ばないように高回転のピッチ走法で急斜面を降りるが、つま先を持ち上げる高さが低すぎて木の根っこに足をとられて転倒。そして転倒しないように踏ん張ったときに本格的に両脚がつってしまう。この前転んだ時もそうだったけど、大人になって転ぶとメンタル的ダメージ大。

後は下るだけか、と思ったら全然そんなことはなく、林道を登る時間が長くてまた修行。何とか榎峠まで再び出て、そこからは成木街道を下って軍畑の駅まで基本下り。

結局16㎞ちょっとを3時間強かけて走った。1キロ12分ぐらいかかっている。いつもの半分ぐらいのスピードでしか走っていないわけだが、フルマラソンの方が圧倒的に楽。レースではこれを往復するかと思うと結構泣ける。獲得標高は登り1166m、下り1070m。

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帰りはトレラン後のお約束の河辺の駅前にある梅の湯で温泉に浸かり、軽く打ち上げして青梅線、中央線に乗って帰宅。みんな走って風呂入って酒飲んだので、電車の中では撃沈していた。私は翌日ランニングの聖地御徒町へトレランシューズをさっそく買いに行きました。

f:id:KodomoGinko:20170305213726j:image恐るべしトレイルラン。これはトライアスロンでいうとランとバイクの両方の練習になるのではなかろうか。トライアスロンのランというと平坦なところだけでなくあえてアップダウンを入れてあったりするので、たまにはロードだけでなくトレイルランも練習のメニューに入れてみてはいかが?ただケガ、特に捻挫には気を付けられたし。

 

人はふるさと納税だけでどこまでトライアスロンのギアをそろえることができるかの巻 続編

近所の書道教室に張り出されている習字の練習がふと目に入り、なんでこんなこと書いてあるのかなーと思いながら通り過ぎた一瞬後、それは40代半ばのおっさんにはほとんど縁のないバレンタインデーとかいう名のイベントについて非常にシュールな鎌倉の大仏も振り返るレベルのことが女性の手で墨痕鮮やかに書いてあることに気づいた今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。「義理と本命」って上手に書いても才能の無駄遣いだろ。私も「金で買う愛情」とか書いてみるかな。

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トライアスロンシーズンがいよいよ本格的に始まる。今年は4月の石垣島、5月の南紀白浜、6月の徳之島、9月の村上とエントリーしようかと考えていたのだが、これまで仕事の都合で毎年参加できなかった9月初旬の佐渡ストロマンに今年は参加できるかもしれず、佐渡について調べているうちにふるさと納税枠があることを発見。通常のエントリーは3月にならないとできないのだが、ふるさと納税枠では参加資格を満たしさえしていれば通常エントリー前に2月から先着順で受け付けてもらえるという。


こういうのは正しいふるさと納税のあり方だと思う。地元市町村に寄付して人気のイベントに参加、宿泊も含めお金をさらに落として来年もまた来よう、と思うようになる、という意味で。

ただし結構な額の寄付、具体的には30万円の寄付が必要。この枠持っている人は年収1400万円以上ぐらい。さらにそのふるさと納税枠の大部分をトライアスロンに使ったことに奥さんに文句言われても言い返すぐらいの強い心肺機能ハートの持ち主でなければならないわけだから、結構限られた層になる(かもしれない)。 

最近発見したのだが、私の大好きなアミノバリューが11000円藤枝市ふるさと納税するともらえることが判明。運動後にアミノ酸摂ると疲労の抜けが早く、アミノバリューの微妙に薄いわずかに酸っぱい味が飲みやすくてとても気に入っていたので、これからの季節にぴったりでありがたい。

www.furusato-tax.jp

前にも書いたが、アミノバイタルプロ120袋入りもある。酒飲む前に飲むと実は悪酔いしにくくなる効果も。ゴルフのラウンド中に飲んでも疲れないことが実感できる。もちろん有酸素運動後にも。

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そしてランナー/トライアスリート御用達エナジージェル、Mag-onも。わざわざレースのたびに買うのが面倒くさいので、まとめて頂けるとありがたい。

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この手の消耗品かつ必需品が手に入るというのはありがたい。

 

あとは有名どころだが、小谷村への寄付でモンベルのポイントがもらえるのもいろいろ選べていい感じ。自転車用のウエアもあれば、トレイルランニング用のジャケットとかもある。モンベルの店舗も最近たくさんできているし。

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年末駆け込みふるさと納税のせいで品切れの多くなっている時に無理やり何かほしいものを探すよりも、今のうちから必要なものを計画的に頂いたほうが良いかと思いますので、取り急ぎご報告。

 

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私は泳ぐのが下手なので足の部分が分厚くて浮力が稼げる上下セパレートのウエットスーツ買いましたが、正直どのウエットスーツ着てもぷかぷか浮くのでご心配なく。トライアスロンにはまると上半身筋肉ついてしまうので、ぴったりのサイズを買うとすぐ着られなくなります。

 

 

江古田方面: 江古田の洗礼を激しく浴びる、みずほ命ってなんだよ

館山若潮マラソンの疲労抜きのためジョギングしていたら疲労が残っていたせいか交通量の多い幹線道路の歩道で何かにけつまづき、前のめりにバランスを崩しながらも脚をばたばたと高速回転させて何とか立て直そうとしたものの結局追い付かずにアスファルトの上でヘッドスライディングのように手のひらを滑らせながらすっ転んで地面に腰をしたたかに打ち付けてしまい、自分でも転んだことへの驚きと痛さのせいでボーゼンと座りこんでいたら、けたたましい足音とコントのような派手な転び方のせいで人が集まってきてしまってとても恥ずかしかった今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。手のひらちょっと血が出て腰も少し擦り傷できたぐらいで済んだのが不幸中の幸いでしたが、大人になって転ぶと精神的ダメージ大きいわ。

最近走っていった街の中で一番魔界感が強かったところについて少し書いてみる。それはずばり江古田。「えこだ」なのか「えごた」なのか全然分からない時点ですでに魔界感強い。
初めて走っていったのは、年末休みを取っていた平日の昼。山手通りを北上して妙正寺川沿いをずっと走っていこう、という20㎞程度のランニング中。哲学堂を通って「いいところだなあ」と感心しながら新青梅街道のところに出たら、謎のTシャツがサツキの植え込みの上に置かれていた。それもなんだかブサイクなポーズをした女の子の写真がハートの形にトリミングされてるという恐ろし気な物件。
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よく見てみると、「みずほ命」と書かれている。どこぞのバカップルが調子に乗って作ったのか、あるいは彼氏が浮気した懲罰かなにかでドSなみずほちゃんが彼氏に無理やり着させているのか。いずれにせよヤバい。江古田ヤバい。「えこだ」か「えごた」かどっちかわかんないけどヤバい。こんなTシャツが物干しに干されている街江古田、ヤバい。風で飛ばされたTシャツを親切な人が植込みの上に置いてくれてある意味強烈に晒している街江古田ヤバい。
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自転車のタイヤ痕がくっきりみずほちゃんの顔を縦断する形で残っているプリントTシャツのインパクトが強すぎて、胸焼けしそうな妄想が脳内いっぱいにはじけてランに集中できない。

彼氏「ごめん、あのTシャツどこか行っちゃったんだ」
みずほ「マジで?あり得なくない?わざと捨てたんでしょ、やっぱりそういうつもりだったのね」
彼氏「いや、わざとじゃなくて干してたら風で飛ばされたみたいなんだ」
みずほ「絶対嘘よ、そんな気がしていたんだけどやっぱり私たちもう終わりね」
彼氏「そ、そんなことないよみずほのこと大好きだよ」
みずほ「じゃあ今度のクリスマスで誠意見せなさいよ」、的な。

これが江古田とのファーストコンタクト、一発目から強烈な洗礼を浴びた。

ちなみにこの写真をハッシュタグ#みずほ命、でツイートしたらすごい勢いでリツーイトされ、実は活動中のインディーズアイドルグループのみずほちゃんが活動休止するのでラストライブをするために作ったものと判明。ご本人からもツイートされるなどなんだかプチすごいことに。

togetter.com

note.mu

 


そして年が明けてから江古田再訪。会社の後輩がこちらの現代ビジネスの「その筋の親分に連れて行かれた「日本一の煮込み屋」その忘れがたき味」という記事を見て「江古田行きましょうよ江古田」といって、記事に出ている「やっちゃん」という肉料理の店の予約を取ってくれた。それも1ヶ月以上も前に電話して。

中野からタクシー乗って、みずほ命の交差点からほど近い住宅街を入っていくと件の伝説の肉料理店が。詳細は諸事情あるので書けないが、煮込みも最高、つくねも最高、それ以外にもあれやこれやがとんでもないクオリティと破格のお値段かつすごいボリュームで出てくる。ご主人は記事で対談しているエラいおじさん達は理不尽な法規制が出来た際に声を上げてくれなかった、と嘆いていた。店の最後の客となったのでご主人とおかみさんといろんな話をしていたら、今ではもう食べることのできない例のブツをいただいた。禁酒法時代のアメリカかよ。高級そうな住宅街の真ん中にいきなりこんな物凄い店があって驚いたよ江古田。

gendai.ismedia.jp

そして「やっちゃん」に行った後、満腹の腹を抱えながら少し動かないとこれはヤバい、ということで寒空の下中野まで歩き、謎のヘビメタバー、というかマイケルシェンカー大好きおじさんがやっているバーに吸い込まれて真夜中まで80年代のVHSテープで売られていたと思しき海賊版のビデオに見入ってしまった。40代半ばの私はともかく、一緒に行った20代半ばの若者が食い入るようにモニターに見入っているので「こいつ大丈夫か」とふと心配に。

 

だが2回江古田に訪れたといっても、まだ駅の方には攻め入っていないことに少し物足りなさを感じ、先日リベンジ。家から江古田の銭湯、その名も江古田湯へラン。実は中野区と練馬区の両方にそれぞれ江古田湯、がある。どちらかがえごた湯でどちらかがえこだ湯、なのかもしれないが、私にはわからない。私が行ったのは練馬区、南側の江古田湯。
いつも通りトレランバッグに着替えを詰めて中野通りを北上、8㎞弱。意外と近い。 

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激渋の昭和の香りを色濃く残す銭湯。謎のタイル画の下にはタイムスリップしてきたかっちゅうような「質と買い入れ」「居酒屋xxx」みたいな広告が。流石江古田。
それだけではなく、風呂上がってふとすぐ目の前にある店を見て目が点になった。

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電気はついているものの、オレンジと白のだんだらの日よけ的なものは今にも壊れそうで、おんぼろのアイスクリームケースがあたかもバリケードのように店に入ってくる客を頑なに拒んでいるようにも見える。
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中をチラ見すると正直これは…、ガソリンスタンドじゃないのにハイオク(感)満タン、ゴ●屋敷的なカオス。だがサンデーとかジャンプとかの漫画だけ新品で陳列されている。やっぱり凄いよ江古田。

そして駅のほうへ。江古田銀座の魔界ゲートをくぐって魔界の奥深くへ足を延ばす。

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全然土地勘がなく、一人でふらっと入って一杯飲めるところ、それもランニング帰りのむさくるしい格好で、というのを探してみるもののなかなか見つからない。そしてうわさに聞いていた江古田コンパを発見。

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銀座の鮨屋だろうが、京都の割烹だろうが、ニューヨークのステーキハウスだろうが歌舞伎町のヘビメタバーだろうが一人で訪れるのに緊張することはほとんどないが、江古田コンパには怖気づいてこの白熱電球のアーチをくぐることができなかった。なんだよこの魔界っぷりは。

江古田コンパですっかり戦意喪失した私は、すごすごと西武池袋線に乗ってホームへ戻った。アウェイ感凄いぜ江古田。ちょっと次は気合を入れて江古田コンパ征服してみないと。江古田に乾杯、じゃなかった完敗。

こちらがみずほ様がいらっしゃったアイドルグループBellring少女ハートのCDです(笑)

 

 

 

館山若潮マラソン2017で45歳にして念願のサブ4ランナーになりました

週末の夜は「おとーさんいっしょにおふろ入ろー」とムスメが呼ぶのでお風呂に一緒に入って髪の毛を流してやったりしていましたが、先日ふと「もう今年の4月で小学校4年生でしょ、そろそろおとーさんとおふろ入るの止めといたら?」と何の気なしにムスメに言ったら先週からお声がかからなくなり、自分でそう言ったにも関わらずさみしさというかなんというか複雑な気持ちで一杯な今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

ようやく、ようやくフルマラソン4時間切れました。それも割と厳しいコースといわれる館山若潮マラソンで。途中まではいつもいいペースで行くんだけど、最後の10キロで膝を痛めたり脚がつったりしてスタミナを残したまま不本意なタイムでゴールしてきたのだが、今回は最後の2キロでもキロ5分45秒ペース、自己ベストを16分短縮しての3時間51分42秒。45歳のおっさんでもまだ進化できるとわかってちょっと嬉しい。

昨年の東京マラソンでは会社で「4時間切れなかったら坊主になります、その代り私の応援しているNPOに寄付してください」という無謀なチャレンジをやって4時間7分で撃沈。翌日坊主頭で会社に行って朝みんなにくすくす笑われた悔しさを今回誰にも知られずこっそりリベンジ。江戸の仇を館山で。まあ200万円近いお金を寄附できたからよかったのだけれど。

館山若潮マラソンとGoogle先生に聞いてみると、「他のキーワード  『館山若潮マラソン 高低差』」と出てくるぐらいアップダウンがきついのと、冬の太平洋沿いを走るので風が強いのでなかなかタイムが出ないといわれるレース。そして当日の最高気温は17度との予想。汗かいて脚つる自分が容易に想像できて泣ける。


コース案内からお借りしてきた高低差図は以下の通り。

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ご覧いただいてお分かりの通り、30㎞の壁を超えなければならないところに急坂が待ち構えているのだ。どれだけドSな大会なのか。
GPSウォッチ(エプソンSF-850)の記録を見ると、ハーフまでは海沿いの平たんな道だがハーフから31キロまでじわじわ上り。

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11月のつくばマラソン30キロの壁にぶち当たって心拍数が吹き上がり、今回も急坂があることでそこから失速するかと予想していた。チャートを見ると確かに31キロ近辺でほぼほぼ最大心拍数に近い。

f:id:KodomoGinko:20170130123000p:plainだが今回の違いは30キロの壁にぶつかりつつ坂道を上ってもタイムが落ちなかったことだ。下のスピードを見ていただくと、エイドで補給しているとき以外はほぼ時速10㎞以上を保ち続けている。31キロの坂でも若干スピードダウンはしているが、その後の下りでは最高速を出しているのでチャラにしている。
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1キロごとのラップを見ても、キロ6分台に落ちたのは37キロ地点6分06秒、40キロ地点6分02秒の2回だけであとは淡々と5分台前半で走り切った。


今回何が良かったのだろうかと色々考えてみた。どれがワークしてどれがワークしなかったのかわからないぐらい長いリストだが、とりあえずの勝因分析。

  • 股関節から足先まで血流がよくなってじんわりと温かさが感じられるぐらい前日の夜しっかり脚をストレッチした
  • レース直前もストレッチ用のスペースを確保できて肩甲骨、腰、太もものストレッチがしっかりできた
  • レース前に練習はあまりせず、練習しないのが練習だと自分に言い聞かせてベストコンディションで大会に臨めるよう工夫した
  • 前日、前々日とゆっくり睡眠がとれ、会場に向かうバスでも眠れてリラックスしてレースを迎えることができた(いつもはテンション上がる)
  • 大会4日前から禁酒した(自分的には奇跡)
  • 大会3日前から夕食にご飯3杯食べたりしてカーボローディングした
  • 早朝に餅を4つ食べてカロリー補給をし、現地でもスタート前に栄養補給がしっかりできた
  • 暑くなることを予想して長袖のコンプレッションウェアではなく半袖Tシャツを2枚重ねで着て汗のかきすぎを防げた
  • レース前にアミノバイタル1リットルを飲んで水分補給した
  • レース中、Mag-on3パックを入れたフラスコを持ち15キロ過ぎで2パック分ぐらい食べて早目の補給、レース前と20キロ地点でこってりミネラル2Run補給も行い脚がつらないようマグネシウム分を十分摂取した
  • 脳が偽物の痛みの信号を送ってくるのをブロックするために20キロ地点でロキソニン(強めの痛みどめ)を飲んだ
  • レース中は足の小指とかかとのラインではなく親指とかかとのラインを接地させることを意識していつもより多く脚の内側の筋肉を使った(O脚気味なのでいつも脚の外側の筋肉ばかり疲労することが多かった)
  • おしりの穴と腹筋を意識して骨盤を立てるように走り、体幹の筋肉をできるだけ使うようにした
  • 心拍数を160bpm以下に極力保つよう深くてゆったりとした呼吸を心掛けた
  • ここでサブ4決められなかったら一生無理かも、と思い、一度もフルマラソン4時間切ったことのないランナーとして一生を終えたくないと思ったら馬鹿力が出た

これらのうちで一番大きかったのは最後のポイント、つまり気合だった。稀勢の里が千秋楽で白鵬に敗れていれば、「あいつは白鵬に負けたくせに横綱になった」と一生言われるみたいなもので、「マラソン好きって言っているくせに一度も4時間切れなかったランナー」で終わりたくない、45歳なのでもう何度もサブ4達成できるチャンスはないからここで達成できなければもう後はないかもしれない、と思い気力を振り絞ったのが大きかった。あとは辛くなってもそれは脳が自分の体を守るために偽の痛みの信号を送っているだけに違いないのでそんなのに騙されてはいけない、という無理やりな思い込み。

最後まで歩かず、ペースを落とさずに頑張れたことはとても自信になった。これからの人生で辛いときがあっても「あの時あんなに辛くても力を抜かずに頑張れたのだから、これぐらいのことであきらめる理由は何もない」と思える日が来るのだと思う。

でも帰りのバスが館山自動車道の事故通行止めのせいで館山から新宿まで4時間以上かかって早速心が折れかけました。スタート地点でゲストの上田藍さんに「あいさーん!」って大きな声で叫んだら手を振ってもらって超励ましてもらえたのと、途中でゲストランナーの金哲彦さんをぶち抜いたのはいい思い出になりました。おしまい。



足のつりやすい私がマラソン前、マラソン中に必ず摂るサプリメント。粒が大きくそのまま飲み込むと「オエッ」となる上こってりミネラルのせいか噛んだらめちゃ不味いので半分に噛み砕いた途端に一気に水で飲み下すのがコツ。効果絶大。オススメします。

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こってりミネラル2Runと並んで私が必ずレースに持っていくエナジージェル兼足つらないサプリメントサプリメント。早目の補給でサプリメント。早目の補給で効果ばっちり。

 

 

 

 

 

エプソンGPSランニングギア SF-850を半年使い続けた私がレビューをガチで書いてみる

ふるさと納税でSF-850をいただいてから半年が経った。人柱としてレビューをガチで書く。ちなみにこの半年、充電しているとき以外は基本的に24時間フル着用、そしてSF-850をつけて400㎞運動した。ランが325㎞、バイクが75㎞。うちフルマラソンレース出場1回、オリンピックディスタンスのトライアスロン出場1回。

計測の正確性

GPS計測★☆

トレーニング時のGPS計測だが、計測そのものは相当正確。iPhoneでRunKeeper使って計測するのと比較にならないぐらい。RunKeeperだとGPSだけでモーションセンサーが補助していないように思われ、電波を捕捉できない際にはワープしてしまったりするのだが、SF-850はGPSの電波がないところ、例えばトンネルや高架下などを走っても、データをダウンロードして確認すると然るべきところを走っている。フルマラソン走って計測上は42.33㎞。ほとんど誤差はない。
ただし最初のGPS電波の捕捉に非常に時間がかかることがあるのは残念。iPhoneの現在地情報をSF-850にアップロードする機能もあるのだが、それを使っても時間かかるときは時間かかる。時間がないときにサクッとトレーニングしよう、という人などには不便だろう。1.5㎞ぐらい走ってようやく電波を捕まえる、というようなことが10回に1回ぐらい起きる。高度についてはGPS測定で誤差が出るのは仕方ないが、出発地点に戻ってくるトレランでもアップとダウンの誤差は十数メートル程度だった。

 

心拍数計測

手首の尺骨の突起の下にきつめに巻かないとうまく作動しない。フルマラソン走っていて、腕の振りで指先側にずれてきてしまうと心拍が計測できなくなった。下のチャート(つくばマラソン)の空白の部分はそのせい。運動しているときにきつめに締め付けるのはやはりちょっと、という人は多いかも知れない。

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こう見ると結構がっつり痕がついてしまっている。
仕事中キーボード入力をしているときなどにきつめに巻いているからか、つい外したくなってしまうのだが、腕から外して机の上に放置するとなぜか心拍が120程度で記録される。こころバランス、という自分がどれだけ緊張しているか測る機能もあるのだが、机の上に放置すると1日2時間ぐらいストレス感じていることになったりするのは改良の余地ありなのではなかろうか。
上記2点以外は心拍数計測はかなり高精度だと思う。自分の平静時の脈拍は何となく知っているけれど、ノンレム睡眠時に記録する最低の脈拍と最大運動量時のMaxの心拍数が分かるのは便利。
それと仕事の時、例えばプレゼン前、に緊張して心拍が早くなっているな、と視覚的に確認できるので、深呼吸して脈拍下げてパフォーマンスを改善しよう、というようなセルフコントロールができるのでビジネスマンにはこういう使い方もオススメ。

歩数計★☆☆

まあ参考程度か。トレーニングするときにはGPSを起動させるモードだが、そうではない日常時の歩数もカウントされている。両者に若干ずれがあるのが気になるが、この商品を万歩計代わりに使おうというアスリートもあまりいないかもしれないので大きな問題にはならないはず。

睡眠★★★

睡眠の質、熟睡している時間とそうでない時間を計測する機能だが、これはまあまあ正確なのであろう。熟睡しているときに確認するわけにも当然いかないし、自分が熟睡できていないことを時計を見て確認できるようにもなっていないので、事後的にPCあるいはスマホにデータをダウンロードした際に「あの時目覚めてたんだけど、あれ?」とか確認するしかない。モーションセンサーと脈拍で判断していると思われるので、装着している側の腕を下にして横向いて寝ていたりすると起きていても熟睡していることになっているような気がする。ただし普通に寝ていれば正確、な気がする。ウイスキーを2ショットぐらい寝酒で飲むと疲れていても熟睡できていないことがよくわかる。そういう意味では生活習慣変えようという人には非常にいいかも。私の生活習慣は変わっていないが。

ユーザーインターフェイス

ソフトウェア★★☆☆☆

2010年からRunKeeper使っているが、やはり過去のトレーニングを振り返るときはエプソンのNeoRunではなくRunKeeper。慣れている、というのも当然あるが、細かいところの使い勝手がいいのはRunKeeper。例えば地図はNeoRunだとMicrosoftのBingでPC上の全画面表示もできないし、常にノースアップで地図が回転できない。
iPhoneのアプリ、Run Connectも残念な感じ。Facebookにワークアウトの記録をアップデートするときにiPhone上で感想やコメントを付け加えることができない。表示形式もなんだか説明的で、「あ、今月も頑張らないと」みたいなアプリ開けてみた時のワクワク感があまりない。これまで走った累積距離などもどうやってみたらいいのか正直分からず、あまり直感的な操作ができない。いっそのことウェブやアプリの自社開発止めてRunKeeperでやってくれないか、と思ってしまう。

操作性★★★

流石に日本の会社が作る製品だけあって、日本語表示が分かりやすくなおかつ直感的に操作できる。マニュアル熟読しなくても、メニュー画面出して「GPS計測開始」って選べばいいんだな、とすぐにわかって使いやすいのは一番の美点。
ただしランなどのトレーニングを終えてGPS計測終了したら、そのトレーニングのデータをハイライトで出すぐらいの親切さがあってもいいのでは?いちいち「履歴」に行ってデータを選んで見るのはめんどくさい。Stopボタン押した時点でお前が自分で画面切り替えて確認しろよ、と言われればそれまでだが、心拍、獲得標高、スピードなどのデータを全て見てから計測終了、としなければいけないのは不親切に思われる。これはファームウェア更新で対応可能なはずなのでぜひお願いしたい。
またトレーニング時のデータ表示だが、自分で必要な項目を選んで画面に表示できるカスタマイズ機能があればいいのだが。私がランニング時に一番見たいのは心拍数と平均ペースと時刻表示だが、この3つをまとめて見られる画面がない。
カラー液晶にするか液晶の画素数を増やして情報量を増やしつつ、視認性を犠牲にしないよう次世代モデルには望みたい。
心拍数が一定のゾーンをはみ出すと振動する機能は便利だが、1㎞ごとに振動するバイブレーションと区別できるとありがたい。1㎞ラップはプルップルップルッ、心拍数のゾーンが変わったらブーン、のように。これもモーターの駆動のロジック変えればいいだけのはずなのでファームウェア更新で対応してもらえないものか。

ハードウェア 

デザイン★☆☆

ごてごてしていないのでいいと思うが、すごく洗練されているというほどでもない。私の持っているのはホワイトなのだが、いつも私はスーツ着用時に白いシャツしか着ないのでむしろ目立たない。半袖着ていたりすると日焼けしているせいもあって余計目立ちます。
液晶の時刻表示のフォントは日本ぽくて綺麗で好き。これがかっこ悪いと着ける気しない。

ハードウェア★★★

活動計を兼ねているのでここ半年近く充電の時以外ずっとつけたまま。装着感はよし。心拍数をしっかり計測するために、普通の時計よりもきつめにバンドを締めないといけないが、柔らかいベルト素材の上に穴が開いて通気性をよくしていなのであまり不快感はない。ただしずっと装着したままなので、外した時に微妙に臭いが気になる。お風呂に入る時も外さないので綺麗にしているつもりなのだが。できれば抗菌・防臭素材に改良するほうがユーザーにとって気持ちいいと思う。

充電器、というかクレードルがイケていない。充電器とUSBケーブルが一体となっているので、両方持ち運ばないといけない。今日仕事の後走ろう、だけど電池があまりない、などという時などは会社に充電器持って行ったりするケースって結構多い。携帯電話用などでUSBケーブルはみんな持ち歩いているので、充電器とUSBケーブルは別々にしてもらった方が圧倒的にありがたい。

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そしてケーブルと充電器の接合部分が横にあって、ケーブルを引き抜くことができないので携帯する際にかさばる上、充電する際コードの微妙過ぎる長さと柔軟性のなさで非常にかっこ悪い形で置いておかなければならないケースが多い(せっかくのクレードルなのに上下逆さまとか)のが残念。特にクレードルの左側にUSBソケットがある場合かなりの確率でかっこ悪い置き方になる。

総合評価 ★★★★☆

私が半年着用しているってことは私にとっては悪くないということだ。家には他の時計もいくつもあるし嫌ならやめている。活動量計も含め、ユーザーが蓄積したデータが増えれば増えるほど、着用しないことのデメリットが増える/着用していることのメリットが逓増してくる、という好循環にユーザーを引き込んでいる、というか私はすでにその罠に落ちている。
トライアスリートからするとオーシャンスイムのGPSデータが記録できないところが痛い。またバイクのデータは記録できるのだが、ランへのトランジションの際にわざわざバイクからランにカテゴリーを切り替えるのはめんどくさいしタイムロスしすぎるため出来ない。やはりランニングギア、というだけはある。

Garminとか他のGPSウォッチを試したわけではないけれど、ランナーの方は買って損することはないかと思います。以上現場から人柱がお伝えしました。

 

 

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伊東 大平山でのトレイルランニングと熱川温泉 高磯の湯へのラン

先日自分のブログを読み返してみたら、前回と前々回の冒頭のヨタ話がほぼほぼ一緒であることにようやく気付き、酔っ払って同じ話を何度もするならまだしもシラフで同じ話を同じ相手に何度もして気づいていないのではないか、「45なのにちょっとあの人アルツ早くない?」とか世間様に言われているのではないかととんでもなく不安になっている今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。次回私がこれと同じヨタ話書いていたら遠慮なく今すぐ病院に行くようコメント欄にコメントしてくださいませ。

年末年始はいつも通り伊豆の実家へ。走り納めは大晦日、実家の大掃除を手伝って父ちゃん一人で遊びに行っても問題ない雰囲気を作ってから熱川温泉の太平洋に一番近い掛け流し露天風呂「高磯の湯」へ。

混雑する135号線を南下し、途中で歩道がなくなったりする新道ではなく交通量の少ない旧道へ。アップダウンが激しい道で体が重く感じられ、途中で日和りそうになったが「30キロ走らなくても坂道走れば30キロの壁がすぐやってきてむしろトレーニング的にはお買い得かも」とランニングバカしか思いつかなさそうなポジティブ思考でカラダに鞭を入れる。そのせいあってか、体調の割にはいい感じで15キロちょっとの2016年走り納め。平均キロ5分38秒と思ったよりも速かった。VO2Maxは自己最高の49.7でフルマラソン予想タイム3時間40分切り、って嘘臭いですが。

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高磯の湯は熱川温泉の一番東の海岸沿いにあり、御覧の通り太平洋と面している、掛け流しの公衆温泉。熱川温泉宿泊客と地元の人はタダだが、600円払って入場。脱衣場もあるが、地元の人は湯船から見える屋外でそのまま服を脱いでおいている。私もいつもそのまねをする。石鹸の使用は禁止。といっても地元のおっちゃんはがっつりシャンプーして体洗ったりしているけれど。
目の前には伊豆大島が。東向きなので残念ながら夕日が落ちていくのは見えない。

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ちょっと塩っぱい味のする、身体がホカホカ温まる優しいお湯。熱くなったら上半身を海風に当てればちょうどいい塩梅。ストレッチをしてランの後の疲れを癒す。 

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伊豆高原から15キロ程度かつ伊豆急の駅も遠くないので、東伊豆に泊まりに来てちょっと観光がてらひとっ走りして大海原を見ながら温泉入って帰りは電車で帰るか、という方にオススメします。だけど時間帯によっては1時間に1本しか伊豆急が走ってなかったりするので、入浴前に帰りの電車の時間の確認をすることを強く推奨。

そして走り初めは正月二日、箱根駅伝の途中でふと「せっかく伊東にいるんだしトレランしたらいいんじゃね?」と思い付きGoogle先生に教えていただいた大平山へ。
実家から車で20分ぐらい走って伊東駅の山側にある丸山公園駐車場へ。快晴で若干気温もこの時期にしては高いので、Under ArmourのコンプレッションハイネックロングTシャツ1枚だけ着て、ふるさと納税ミズノタイツに短パン履いて山登り。

コースはこちらの尾根コース。もしくは下の写真を拡大してください。約10キロの尾根道を走るコース。とりあえず最初だけ登りで、あとは下りだから大したことないわ、と思っていたらえらい目に。 

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こちらがスタート地点、丸山公園駐車場。左に見えている階段からハイキングコースがスタート。ハイキングコースだから大したことないだろう、と思っていたら大きな間違い、だったことが後で判明。スタート地点は標高約100m、大平山山頂577mまでわずか2キロで登るのだ。1キロ当たり約240m登りという計算になるので平均斜度24%。いや、ハイキングしようと思って来たおじいちゃんおばあちゃんが般若の形相になるレベルですわ。

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ほぼ正午にスタートしたのに、30分経っても全然距離が稼げない。だって走れないぐらいの斜度なんだもん。

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下の写真ではちょっと分かり辛いかもしれないが、相当きつい登り。

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途中、江戸時代に大名が江戸城の石垣を普請するために石を切り出した場所があった。よくもこんな厳しい山を分け入って重い石を切り出し、それを海まで下して江戸へ船で運んだものだなあと思って先人の力強さと知恵に感銘を受けた。

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うっすらと加賀藩の印が見える。写真を撮るのを口実に少し休み、走っては登れないほどの道を滑らないようえっちらおっちら上がっていく。新年から滑ったら縁起が悪いではないか。

途中でハイキングに来た家族連れを追い越すが、小学校高学年ぐらいの女の子が文字通り泣きそうになっているぐらい、家族で新年早々ハイキングというにはかなり過酷で、うちのムスメなら次から二度とハイキングはいかないと言い出しかねないレベル。
そんな中、なんとか45分で山頂に。標高577.7m。家の近くの大室山より高いかと思ったら2.3m低かった。

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そして霊峰富士山がくっきりと見えた。新年早々縁起が良い。

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先ほど追い抜いた家族連れが頂上にやってきたので写真を撮ってあげて、代わりにお父さんに記念撮影してもらった。伊東の街と海が綺麗に見えた。

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そこから下りばかりだと思って調子に乗って走り始めたら、一度大きく下った後で先ほどの山頂とほとんど変わらない標高までまた登りとなり、メンタルダメージ大。

f:id:KodomoGinko:20170103000824j:imageここからは倒木が多くなり、勢いをつけて下っていくとよくよく注意しないとハイキングコースから外れていってしまう。尾根道は風の通り道なので、おととし伊東を直撃した台風のせいでコースを木がふさいでいる箇所が多い。
コースは1月2日現在でぬかるんでいるところは皆無、かさかさに乾燥した木の葉が積もっていて滑りやすい。私はトレイルランニングする予定で帰省しなかったため、普通のマラソンシューズ(レース用)で走ったけれど問題なかった。
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この四辻の後は結構な崖が待っている。一応転落防止用にロープは張ってあるのだが、落ちたら相当なケガをしそうな険しく狭い尾根道。大平山頂まではまだ人に出くわしたが、山頂以降は誰にも会わなかったので一人ランでトラブル発生だと助けを求めてもかなりの放置プレーは必至。一応携帯の電波はつながる。安全第一で走る。
そのあとこんな看板も。いや、地形的に険しいのはよく分かり、十分悩まされました(笑)。

f:id:KodomoGinko:20170103000902j:imageそしてこんな急な山道に高圧電線の塔が建っていて、これを作るのにこれまた先人はどれぐらい苦労したのだろうかと想いを馳せる。

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その後「これがトレイルランの醍醐味だ!」と思わず言いたくなるような気持ちのいい下りの一本道を走り抜ける。森の中に道がくっきりトンネルのように開けている。
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そしてその道を下りきると、馬場の平という絶景ポイントへ。 

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滅多に撮らないiPhoneのパノラマ写真を撮ってみたが、あんまり感動は伝わらないかも。これまで木に覆われた山の中を走っていたのが、一気に目の前が草原が広がり視界が開け、伊東港や伊豆大島が一望できる絶景スポット。疲れが吹っ飛んだ。

そこから比較的走りやすい山道を下り、舗装された道に出て丸山公園駐車場に戻ってきた。f:id:KodomoGinko:20170103001009j:image
結局10㎞を2時間弱で走り抜けた。写真撮ったりしていなければもう少し早く終わったのかもしれないが、2回目のトレイルラン、一人で走ったのは初めてなのでまあこんなものだろう。

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やはり最初の2キロで500m近く登るのは結構なものであった。我ながら新年早々よく頑張ったと思う。

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トレランの後は身体の筋肉で張っているところがいつもと違う。いつもは骨盤の周りが股関節を中心にこわばってしまうのだが、走る時と違って太ももを曲げる角度が深いからなのか、脚の付け根はむしろ走った後で気持ちがいいぐらい。
走り出しで斜度がきつかったのでかかとを上げて前傾姿勢を保たなければならず、その態勢がランニングにはないので最初は姿勢を維持できずに登りの斜面に対してかかとが着いてしまいふくらはぎの筋肉が伸びすぎたが、要領をつかめば問題なかった。
急な下りではスピードをコントロールするためにピッチを小さくして腹筋に力を入れて前傾するなどいろいろ試してみた。身体中の筋肉がバランスよくトレーニングされた気がする上、平坦なアスファルトの上を走るよりも足元が不安定な分、足首の周りの細かい筋肉が鍛えられた気がする。山の中を走ると気分も爽快なので今月走り込もう、という人はどこかの週末でトレラン1回入れることを強くオススメします。ですがくれぐれもケガや事故のないように。

1月5日には徳之島トライアスロン、12日からは南紀白浜トライアスロンのエントリースタート。1月末にはまたフルマラソンがあるので、正月太りしているわけにはいかない。


本日のトレーニング
9.68㎞ 1時間52分9秒 平均ペース11分35秒/キロ、1382キロカロリー

 

 

 

 

 

 

つくばマラソン2016走って人柱として見えなかった30キロの壁の可視化に成功、の巻

先日Perfumeのライブを観におっさん二人で福岡に行こうとしたら宿が本当に全く取れず、仕方がないので初めてAirBnBを使ってみたらこれが西中洲のマンションの一室で超便利そしてリーズナブル、実は福岡マラソンと九州場所の初日、そしてPerfumeのツアー最終日、一日だけの福岡ヤフオクドーム公演、というのが重なって福岡中のホテルが満室だったことが判明、Perfume観に行ったあと中洲で夜1時半まで飲み歩いたのに6時前から福岡マラソンのランナーを大音量で案内するスピーカーの音で起こされ、仕方がないので二日酔いの中7時から例の陥没現場を走って見に行き、それから長浜まで走って朝からラーメンを食べてしまい、元気に福岡マラソンを走る方々を横目で見ながらラーメンで満腹の腹を抱えてランニングタイツのままとぼとぼと宿に歩いて戻って45歳にもなって飛行機で博多までやってきて私はいったい何をしているのだろう、とふと我に返った今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

つくばマラソン走ってきた。9月終わりの村上笹川流れトライアスロンで今シーズンのレースをすべて終わった気持でいて、その後諸事情あって急遽つくばマラソンの参加が決まり、走り込み不足のままぶっつけ本番。


あまりぐだぐだ書いても仕方ないのでさくっとまとめると、練習しなかった割には4時間20分を切るタイムで走れたのでOKか。32㎞超えたあたりで膝と腰が痛くなって歩いてしまったが何とか走ったり歩いたりでゴール。

しかしその後、GPSウォッチからデータをダウンロードしたところ30㎞の壁、というのがどのようなものなのか、改めて思い知らされた。

下のチャートの赤い線が心拍数、青い線がスピード。その下の20.0とか24.0とか書かれているのが距離。4時間切りを目指してキロ5分半ぐらい、心拍数160ちょっとでずっと安定して走っていたのに、30㎞手前でいきなり心拍数が吹き上がり180超。アップダウンも特になかったのに。その後一気に体力を消耗してスピードダウン。その後
膝と腰が痛くなったのは気のせいで、もしかすると脳が「体がもう持ちまへんわ、やめときなはれ」と偽の痛みを訴える警告を発したのかもしれない。

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きつい運動をするにつれて脂肪とグリコーゲンの燃焼の割合が変化し、グリコーゲンが燃える割合が高くなると乳酸値が上昇、一定の閾値(乳酸性閾値、Lactate Threshold(LT))を超えた結果心拍数が急騰、というのが典型的な30㎞の壁のパターン。
だが今回の私の場合は、一定の心拍数で一定の運動強度で走る中、突然心拍数が上昇、という展開。一応ハンガーノックの可能性もあるけれど、低血糖で体が動かない、というのとは違うのでやはりLTにぶつかった30㎞の壁のような気が。

LTを超えるまでは主なエネルギー源として脂肪が使われ、LTを超えるとグリコーゲンが多く燃焼して乳酸が大量発生するわけで、この閾値をより高くする(=急激な乳酸の生成を抑える)にはLSDなどで低負荷長時間運動をする、その結果として30㎞の壁が35㎞になり、40㎞になり、マラソン完走まで壁が来ない、というわけだ。

今回は急遽参戦、ということもあり一度も30㎞走をしないままで走ったが、やはりLTを意識したトレーニングをしないと後半持たないということがよくわかった。
長い距離を走ると故障の危険性もあるので、全力で2-5㎞走った後でゆっくりジョギングすると30㎞走やLSDと同等のLTトレーニングになるという。1月の若潮マラソンに向けてトレーニングしてみて、また人柱になってみようと思う。

結局4時間20分を何とか切って1時前にゴールして、その足で成田空港に向かって空港でシャワーを浴びて出張に行った。離陸直前にふくらはぎが疲れていたせいで下半身に下りた血液を上半身に押し戻すことができず、脳貧血になって冷や汗が文字通り滝のように出て死ぬかと思った。ベルト外して横になりたかったけど本当に離陸するところだったので頭を股の間に挟み、エチケット袋を手に持って襲ってくる吐き気と闘いながら早く離陸しろ、早く離陸しろ、とずっと祈っていた。ラウンジでワイン飲んで血管拡張したのもよくなかったのかも。だが無事に月曜朝一から仕事をこなし、火曜日には東京に戻ってトライアスロン仲間との忘年会に行きました。来年は石垣島南紀白浜、徳之島、村上に出る予定。今回ぶっつけ本番でマラソン走ってみて、まだフルアイアンマンには修行が足りないと思い知らされました。

そういえば来年の石垣島トライアスロン、金曜日から申し込み始まっております。私はすでに申し込みました。楽しみです!

 

 

 

 

人はふるさと納税だけでどこまでトライアスロンのギアを揃えることができるかの巻

<11月23日追記 サーベロS3が境町で復活しています>

来週某有名マラソン大会に会社の後輩が出るはずだったのに仕事でどうしても必要な1年に一度しか受験できない資格試験とぶつかってしまい、心の準備もカラダの準備もない私に突然代役が回ってきて、本来なら今週末はがっつり練習しないといけないのに何故かおっさん2人で博多でPerfumeのライブ@ヤフオクドーム、を観に行ってしまい、終演後へべれけになるまで中洲で飲んだ挙句、7時に無理やり起きて二日酔いの虚ろな目で福岡マラソンを走る人たちを眺めながら例の陥没現場を見に走りに行き、その後長浜まで走ったついでにまたラーメンを食べてしまいカロリー的にはお釣りが来た今日この頃ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

ふるさと納税でどのぐらいトライアスロン関連のものがもらえるのか、かなり全力で調べてみた。年末までに使い切らないとムダになってしまうので。結果を先にお伝えすると、「ヤバいぐらい充実していて相当すごいものまでもらえる」。

まずバイクだが、なんとど定番のトライアスロンバイク、サーベロP3の完成車、150万円、というのがついこの間まで茨城県境町、から出ていたのに直近姿を消してしまった。残念。サーベロS3もあったのになあ

サーベロS3が11月23日現在復活。160万円。Ultegra Di2コンポーネント。すごい。欲しい。

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シマノのペダル。
SHIMANO Ultegra PD-6800 SPD-SL茨城県境町、4万円寄附、市価1万円程度なので交換率はよくない)

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そしてPOLARのサイクルコンピューター
POLAR V650 HR & スピード・ケイデンスセンサー セット 茨城県境町、10万円寄附、市価4万円程度)f:id:KodomoGinko:20161113173413p:plain

GARMINのも5万円から20万円までで4種類ほどあるので見てみてください。

 

ヘルメットもバッチリ。
OGK KABUTO GAIA-R (茨城県境町、3万円寄附、市価1万円程度)

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バイクシューズ
SHIMANO SH-RP200 (茨城県境町、4万円寄附、市価5千円ぐらいなので交換率悪い)

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フロアポンプもありますよ。
Panaracer BFP-04 フロアポンプ茨城県境町、1万円寄附)

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バイクやランに欠かせないOakleyのサングラス2本、というのもある。

OAKLEY スポーツサングラス2本セット  (岡山県総社市、10万円寄付)

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ランシューズもミズノのウエーブライダー(期間限定)など。

ミズノ ウエーブライダー(ランシューズ)

http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/33208/234677大阪府和泉市、2万2千円寄付)

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ミズノのランニングタイツも。
ミズノ BG9000 メンズタイツ (大阪府和泉市、2万6千円寄附)

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ウエットスーツも見てみたけど、フルオーダースーツ的なものがあるけれどおそらくサーフィン用のようなのでちょっと違うかも。フルオーダーだからスイム用になるかもしれないけれど。

トライアスリート御用達のSUUNTOの最新のウォッチももらえる。最新機種のSpartanと定番トライアスロンウォッチのAmbit3。最近私はEPSONのランニングウォッチふるさと納税でゲットしたけど、これ待てば良かった。
SUUNTO SPARTAN ULTRA STEALTH TITANIUM HR付き 岡山県総社市、20万円寄付)

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補給食も豊富。定番のアミノバイタルプロ、脚の攣らないマグネシウム入りのパワージェルMag-onも。DNSホエイプロテインリカバリー用のサプリメントも。

アミノバイタルPro 120スティック (岡山県総社市、3万円寄付)
Mag-onジェル3つの味 36パック (兵庫県赤穂市、2万円寄付)
DNS サプリメントセット (福島県いわき市、4万円寄付)

グッズだけでなく大会参加費もふるさと納税で払えたりします。私もセントレア70.3はそれで払いました。あとは抽選が優遇されるケースも。こういうのはふるさと納税の趣旨として極めて正しい気がする。

来年からトライアスロン始める高額所得者の方は、使い切っていないふるさと納税枠があれば年末がっつり行っちゃってください。もしくは来年の枠を年初から計画的につかうのも良いかもしれません。

これ以外にもいいものあるよ、という方はぜひコメント欄でご一報くださいますよう。